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上司と部下に挟まれる…中年期のうつに多いサンドイッチ症候群とは?

2024.05.182024.05.22

サンドイッチ症候群、適応障害、うつ病、自律神経失調症

上司・部下との間に挟まれ、増大するストレスとは

働き盛りの30代後半~50代になると、管理職に昇進し、これまで以上に任される仕事の範囲が広がることがあります。昇進は喜ぶべきものですが、次のような悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。

「上司と部下の意見が合わず、間に挟まれてつらい…」
「上司が現場のことを考えず、理想論ばかり言っていて困る…」
「部下が指示通りに動いてくれない…、のに上司からのプレッシャーが強い」

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上司と部下の間に挟まれて、心身ともに疲弊している場合は、「サンドイッチ症候群」という状態に陥っている可能性があります。サンドイッチ症候群とは、管理職に昇進する30代後半~50代の方にみられる「うつ」の原因の1つです。

「間に挟まれるのは管理職ならよくあること」と思うこともあるかもしれません。しかし、ストレスが慢性化すると、心身に異常が生じてくる場合があるでしょう。

本記事では、サンドイッチ症候群について、症状やなりやすい人の特徴、対処法について解説します。30代後半~50代の方が抱えがちな悩みについても理解できる内容となっていますので、ぜひ参考にしてください。

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サンドイッチ症候群の症状は?

サンドイッチ症候群とは、上司と部下の間に挟まれるストレスで、一時的なうつ状態や、うつ病になってしまうことをいいます。「マネージャーシンドローム」「管理職症候群」と呼ばれることもあるでしょう。

サンドイッチ症候群は、医学的な診断名ではなく、ビジネスパーソンが陥りがちなメンタルヘルス不調を指す言葉です。「適応障害」「うつ病」「自律神経失調症」などの診断が多く、以下のように長期化したストレスで起こる症状がみられます。

【心の症状】

  • やる気が出ない
  • 集中力が低下する
  • イライラしやすい
  • 憂うつな気持ちが続く

【身体の症状】

  • 食欲の低下
  • 不眠
  • めまいやふらつき
  • 頭痛、頭重感
  • 下痢、胃痛などの消化器系の異常
  • 動悸、高血圧

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サンドイッチ症候群による「うつ」になりやすい人や原因は?

どのような原因から、サンドイッチ症候群が起こり、うつ状態に陥ってしまうのでしょうか。多くは、上司と部下の意向があわずに間に挟まれてしまうことにより起こります。

具体的には、真面目で気配り上手といった、サンドイッチ症候群になりやすい「性格」があるでしょう。さらに、昇進により「業務量や質」や「人間関係」が変化することで生じることも原因です。「性格」「業務量や質」「人間関係」という3つの要因について解説します。

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性格:真面目で気を遣いすぎる人がなりやすい

面倒見がよく、真面目な人ほど、サンドイッチ症候群に陥りやすいでしょう。仕事も人間関係も「手を抜いてはいけない」と思い、上司と部下の意向が対立していても何とか応えようとします。

そのため、上司と部下のどちらにも気を遣い、断ったり、怒ったりするなどの自己主張ができずにストレスを抱えやすいでしょう。また、相談も苦手であり、自力で解決しようとするため、精神的な負担が大きくなることがあります。

リーダーでないときは、真面目で気遣いができるところが長所で、評価されることも多いでしょう。しかし、マネジメントを行う立場になると、逆に自分を苦しめることになってしまうのです。

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業務量や質:昇進に伴い変化する仕事や年齢に伴う体力低下

管理職に昇進すると、それまでの業務に加えてマネジメントの要素が加わることになります。自分やチームの成績を気にしていれば良かったものが、チームのやる気を高める役割も求められるようになるのです。

特に、中間管理職は現場で働きながらもマネジメントも任される「プレイングマネージャー」を求められるケースが多いといえます。部下の教育を頑張るあまり、自分の業務が後回しになり、勤務時間が増大してしまうのです。

また、中間管理職に昇進する30代後半以降の年齢では、徐々に体力の低下が目立ってくる時期といえます。「自分はまだ体力がある」と昔のペースで働こうとしても、調子を崩してしまうことが少なくありません。

このように、管理職に昇進することにより生じる業務範囲や、年齢に伴う体力の変化がストレス症状を引き起こす可能性があります。

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人間関係:求められるコミュニケーション方法が変化する

管理職に昇進すると、仕事で関わる周囲の人間関係が変化します。部署の責任者として、上層部や他部署の所属長、部下と折衝していくことが求められるのです。

例えば、上層部の意向と現場の意見が離れている場合、「上層部の意向を理解しつつ、現場の意見も伝える」という対応が必要でしょう。中立的な態度が求められるため、相手にとっては不都合なことを伝える場面も生じてしまうのです。

一般社員のときの仕事ぶりが評価されたとしても、管理職になると高いコミュニケーション能力が求められます。そのため、うまくコミュニケーションがとれず、心身のバランスを崩してしまうことがあるといえるでしょう。

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サンドイッチ症候群の他にも職場でみられる「うつ」はある?

中間管理職に昇進する30代後半〜50代ごろにみられる「中年期のうつ」はサンドイッチ症候群だけではありません。代表的な職場でみられる「うつ」のパターンとしては、以下の3つが挙げられます。

  • 昇進うつ病
  • 燃え尽き症候群
  • スーパーウーマンシンドローム

昇進うつ病

昇進自体は喜ばしいことですが、業務内容の変化や周囲からのプレッシャーが原因となり、うつ状態に陥ってしまうことを指します。

「昇進したのだから、頑張って当然だ」と自分を追いこんでしまい、周囲を頼れずにストレスをため込んでしまうことが多いでしょう。能力に自信がない人に起きやすく、昇進を喜ぶ周囲の声も、プレッシャーに感じてしまうことが特徴です。

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燃え尽き症候群

燃え尽き症候群とは、目標のためにエネルギーを注いで達成した後に生じる、うつ状態や喪失状態です。中間管理職に昇進すると、通常業務に加えてマネジメントや関係部署との折衝など、業務が多岐に渡ります。

過度に働いた結果、心身ともに疲弊し、次第に働く目的ややりがいを見失ってしまう状態に陥りやすいでしょう。真面目で責任感が強い人ほど、なりやすいといえます。

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スーパーウーマンシンドローム

スーパーウーマンシンドロームとは、女性が仕事も育児も完璧にこなそうとして疲弊し、うつ状態に陥ってしまうことをいいます。他の女性が育児をこなしている姿と比較し、子どもに対して罪悪感を抱いたり、自分を責めたりしてしまうのです。

特に、管理職に昇進すると、気軽に休んだり、定時に退勤したりすることが難しくなります。時間が限られている中でも、家事と育児を完璧にこなそうとして疲弊してしまうのです。

サンドイッチ症候群による「うつ」の予防方法は?

上司と部下の板挟みにあい、うつ状態に陥る人は、真面目で責任感が強い性格であることが多いでしょう。では、うつにならないためには、何に気を付ければよいのでしょうか。

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意見の対立は「当然あるもの」だと思う

サンドイッチ症候群は、上司と部下の意向のどちらともを汲み取ろうとして板挟みにあうことで起こります。意見の対立を避けようとしますが、折り合いがつかず、疲弊してしまうのです。

会社組織では、さまざまな考えを持った人が働いているため、利害が一致しないのは当然でしょう。対立が生じるのは、管理不足から起きるのではなく、当然のものなのです。

あくまでも、「中立的な立場」として、現場の現状を伝えたり、上層部の意向を説明したりするといった意識が重要です。

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完璧主義を緩める

「管理職であれば、何でもこなせて当然だ」という完璧主義な考えがあると、疲弊してしまうことが多いかもしれません。完璧主義な性格は、仕事のパフォーマンスを高める長所にもなりますが、目標が高すぎると自分を苦しめてしまいます。

全てを完璧にこなそうとするのではなく、優先順位を付けて取り組むことがおすすめです。
例えば、100%の成果を目指すものと70%くらいに妥協してもいい業務に仕分けするとよいでしょう。

仕事に注ぐエネルギーをうまくコントロールすることが、ストレスをため込まないためには重要です。

サンドイッチ症候群で苦しむ人は専門家に相談を

サンドイッチ症候群は、上司と部下の間に挟まれ、ストレスをため込み、心身に悪影響が生じた状態です。職場のメンタルヘルス不調においてみられるものであり、真面目で責任感の強い性格と昇進による環境の変化が影響します。

サンドイッチ症候群によりみられる精神的な症状は、変化に適応できずに生じるものです。これまでの対処のパターンでは適応できなくなり、見直すべきタイミングであると知らせてくれているものと考えることもできます。

意見の対立を認めたり、完璧主義を緩めたりと、これまでの働き方を見直し、管理職としてのやり方にアップデートすることが大切です。

しかし、見直す余裕もないほど症状が出ている場合は、専門的な治療が必要ですので、精神科や心療内科を受診し、専門家に相談することをおすすめします。

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など

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