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限局性恐怖症について
2021.04.062022.06.08
限局性恐怖症
限局性恐怖症をご存知でしょうか?
限局性恐怖症は不安症・不安障害の一種で特定の状況や物質に対して恐怖や不安や極度に高まってしまう疾患です。
物質でいうと、蜘蛛・ゴキブリ・ムカデなどの昆虫や、犬・猫・馬・ヘビなどの動物に対しての恐怖症状であったり、
高所や閉所などの注射やケガ、血液などの状況に対しての恐怖症状や、地震や嵐などの天候や災害に対しての恐怖など様々です。
特に、限局性恐怖症は症状の出る状況の個人差がとても多く、また特定の状況である為、その場面を避ければ辛い症状に遭遇する回数も減り、症状が緩和した、その結果、症状でそこまで困難を感じていないという病識の低下も呈することもあります。
また、不安や恐怖が高まらないように”そのような状況を避けて過ごす”という状況を選択して日々を乗り越えている限局性恐怖症の方も、「飛行機にどうしても乗らないといけない」などの「絶対に避けられない予定がある」という状況になって強い困難を感じ、そこで初めて医療機関へご相談される方も多いのが特徴でもあります。
限局性恐怖症の症状は、パニック発作などを呈してしまう事も
限局性恐怖症の症状は、特定の状況にさらされると恐怖や不安が起きてしまう疾患です。またパニック発作を呈してしまう事もあり、心身共に苦痛の強い症状で更に、不安や恐怖が増幅してしまうのです。
【限局性恐怖症】パニック障害との違いは
限局性恐怖症のパニック障害との違いは、パニック発作の出現のタイミングにあります。パニック障害では”予期せず”であるのに対して、限局性恐怖症は特定の状況下での発作(状況依存的パニック発作)の出現です。
もちろん、パニック障害や限局性恐怖症が合併することもありますし、パニック障害に予期しないパニック発作があるとしてもパニック障害の診断の否定になるわけではありませんので注意が必要です。
【限局性恐怖症】広場恐怖症との違いは
広場恐怖症は、駐車場や人ごみ、更にはエレベーター等の場所で強い恐怖や不安が起きてしまう事です。
この症状や状況は時として限局性恐怖症との区別がつきづらいかもしれませんが、広場恐怖症の特徴は”すぐに逃げ出せない状況”、”助けを求められない状況”下で不安や恐怖が起きてしまう事である為に、そのような懸念が高まるような状況であれば、エレベータだけではなく、公共交通機関など様々な状況下での症状を呈してしまう事が多いのが特徴です。
つまりは、限局性恐怖症のような特定の状況下での発症か、広場恐怖症の様に複数のシーンでの発症なのかというのは、限局性恐怖症や広場恐怖症の鑑別には重要です。ですが、パニック障害でも述べましたように、限局性恐怖症も広場恐怖症も両方合併は致しますし、実は両者の疾患の鑑別は時として難しいこともございますので、自己判断なされず、心療内科・精神科・メンタルクリニックなどの医療機関までご相談されることをお勧め致します。
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など
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