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全般不安症とは?過度な不安を引き起こす病気の症状と治療法を解説

2024.05.182024.05.20

不安神経症、全般性不安障害

どんな時に不安を感じますか?

不安を感じることは誰にでもありますが、どんな場面でも不安を感じ、常に警戒した状態だと心が疲弊してしまうでしょう。過度な不安で日常生活に支障が及んでいる状態は、「全般不安症」という病気かもしれません。

本記事では、全般不安症の症状や診断基準、有効な治療法について解説します。今感じている不安が病的なものでないかどうか理解し、適切な対処をとりましょう。

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全般不安症とはどのような病気?

全般不安症は、いくつもの出来事や活動に対する不安や心配が過度に表れる精神疾患です。

「○○したらどうしよう」と先々の心配をすることが多く、身体が緊張した状態になります。そのため、疲れやすかったり、眠れなかったりするといった悪影響を起こしやすいことが特徴です。

1年以内に全般不安症にかかっていると推計される割合は、3~8%であり、男性よりも女性に多いことが特徴です。また、50~90%は他の精神疾患と併存しており、うつ病パニック障害との関連が深いとされています。

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全般不安症の症状と診断基準とは?

全般不安症の症状は、恐怖症とは異なり、特定の恐怖対象がないことが特徴です。つかみどころのない漠然とした不安が目立ちます。具体的にはどのような症状なのでしょうか。国際的な診断基準であるDSM-5※をもとに解説します。

※米国精神医学会の発行する「精神疾患の診断・統計マニュアル」

【不安の特徴】あらゆる出来事への不安を抑制できないことが6カ月以上続く

全般性不安症により生じる不安は、心配する物事のダメージに比べて不釣り合いなくらい「過剰な」不安です。心配にとらわれないようにしても気にしてしまい、不安による悪影響が6カ月以上続くことが基準の1つとされています。

具体的には、次のような不安や心配が例として挙げられます

  • 家族が交通事故に遭ったらどうしよう
  • 火事が起きて家が無くなったらどうしよう
  • 大きな怪我をして収入がなくなったらどうしよう

不安は脅威に適応するために必要な感情であり、「正常な不安」もあります。しかし、日常生活のあらゆることに不安を抱いてしまうと、常に警戒していなければならず疲弊してしまうでしょう。

全般性不安症は、本来安全を守る「センサー」としての役割をもつ不安の機能が過剰になり、あらゆる出来事に過敏になる状態だといえます。

【不安に伴う症状】落ち着かなさや緊張状態が持続する

全般不安症では、以下の6つの症状のうち、3つが不安や心配に伴うものとされています

  • 落ち着きがなく、緊張したり過敏になったりする
  • 疲れやすい
  • 集中できなかったり、心配事にとらわれたりする
  • 怒りっぽくなる
  • 寝つきが悪い、眠りが浅く夜中に目覚めるなどの睡眠障害

上記の症状が、過去6カ月間で起こる日の方が起こらない日よりも多いことが診断基準の1つとなっています。

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【経過の特徴】初めは内科を受診するケースが多い

不安に伴う、身体症状が現れやすい

過剰な不安により、身体が緊張状態に陥るため、筋肉が緊張して頭痛や肩こり、手の震えなどの身体症状が目立ちます。そのため、心の病気だとは思わずに、内科のような精神科以外の病院を受診するケースが少なくありません。実際、精神科を受診するのは3分の1ほどとされています。

身体ではなく、不安や心配が原因で生じている症状なので、内科を受診しても原因が分からずに、複数の病院を受診する方が多いでしょう。「身体の問題だけではなく、心の問題かもしれない」という認識を持つことが、早く治すためには重要です。

全般不安症の原因は?

全般不安症は、不安が著しいことが特徴ですが、どのような原因で生じるのでしょうか。明確な原因は分かっていませんが、生物学的要因や遺伝要因、心理的要因の3つから説明します。

生物学的要因:一部の脳機能がうまく働いていない

全般不安症では、「セロトニン」や「GABA」などの神経伝達物質の働きに異常がみられることが分かっています。これらの機能に異常があると、気分が不安定になり、不安が生じやすくなるのです。

他にも、「大脳基底核」や「白質」という脳の部分の代謝率が低いことも示されています。感情をつかさどる神経伝達物質だけでなく、脳の機能にも何らかの異常がみられることが特徴といえるでしょう。

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遺伝的要因:家族への遺伝リスクはおよそ6倍

家族や近い親族に遺伝しやすいことも全般不安症の特徴といえます。近親者への遺伝リスクは6倍と高く、特に女性においては両親や兄弟、子どもへの遺伝率が25%と高い水準です。不安を感じやすい気質や、過保護な養育環境などが影響しているものと考えられます。

心理的要因:危険に対する誤った認知

心理的な要因としては、「危険に対する誤った認知」が原因と考えられています。これは、ネガティブな側面にばかり注目し、否定的に捉えてしまうことです。また、そういった危険な状況を「自分には対処できない」と考えてしまうことも原因の一つといえます。

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全般不安症にはどのような治療が有効?

治療においては、薬物療法と心理療法の併用が効果的であるとされています。具体的にはどのような治療法が用いられるのでしょうか。

薬物療法:抗不安薬や抗うつ薬が中心

薬物療法で用いられる薬は、SSRIやSNRI更にはベンゾジアゼピン系薬剤の3種類が主です。ベンゾジアゼピン系抗不安薬は長期使用により依存性が高まるため、SSRIやSNRIを併用していくことが多いでしょう。最小限の容量から開始し、一般的な治療期間は6~12ヵ月です。

効果:具体的な薬品名

  • ベンゾジアゼピン系抗不安薬 不安を和らげるが、長期間使用すると依存する可能性がある
  • SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬) 不安を軽減する。うつ病が併存している場合に有効
  • SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬) 不安に関連した不眠や集中力の低下、落ち着きのなさに効果がある

心理療法:認知行動療法で考え方と身体症状を改善する

全般不安症には、認知行動療法が短期的にも長期的にも有効であることが分かっています。不安を引き起こす考え方の修正や、身体症状を緩和するリラクセーションに取り組む方法です。具体的な方法としては、以下のようなものがあります。

  • 認知再構成法:考え方や捉え方のクセに気づき修正する
  • バイオフィードバック:センサーを用いて無意識的な身体の反応に気づき、コントロールすることを目指す
  • リラクセーション法:呼吸法や筋弛緩法などの方法で心身の緊張を緩める
  • エクスポージャー(暴露療法):不安を感じる対象に積極的に触れ、慣れていく

強い不安が長引く場合は相談を

全般不安症は、生活の中で常に不安や心配が続いてしまう病気であり、痛みや震えなどの身体症状も伴います。治療を受けることで症状の改善がみられる場合がありますので、できるだけ早く医療機関を受診することがおすすめです。

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など

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