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「未来の不安」不安障害と予期不安を克服する方法

2025.03.182025.03.23

予期不安、不安障害・不安症

「未来の不安」不安障害と予期不安を克服する方法

「この先どうなるんだろう…」「また発作が起きたらどうしよう…」
そんな「未来の不安」に押しつぶされそうになったこと、ありませんか?

不安障害の特徴のひとつに、「予期不安」があります。これは、まだ起きていない未来の出来事を想像し、その結果を悲観的に考えてしまう状態を指します。

この記事では、そんな未来への不安を和らげる方法や、予期不安を克服するための実践的なセルフケアを解説します。

予期不安とは?

予期不安は、実際に何かが起こっていないにも関わらず、「こうなったらどうしよう」という恐怖や心配が先行してしまう状態です。

例えば

  • 「またパニック発作が起きるかもしれない」
  • 「仕事でミスをしたらどうしよう」
  • 「人前で話して恥をかいたら嫌だな」

このように、まだ現実になっていない未来の不安を延々と考え続けてしまうのが特徴です。

不安が強まると、現実との境界があいまいになり、頭の中で「確実にそうなる」という思い込みに発展してしまうこともあります。この状態が続くと、外出や挑戦を避けるようになり、生活の幅がどんどん狭くなってしまいます。

未来の不安を引き起こす原因

未来への不安が強まる原因には、以下の要素が関わっています。

✅ 過去のトラウマや失敗経験
➡以前のつらい経験を思い出し、「また同じことが起きるかも」と思ってしまう。

✅ 「完璧でなければいけない」という思い込み
➡失敗を極端に恐れて、ネガティブな結果ばかり考える。

✅ 脳の防衛本能
➡人間の脳は、危険を避けるために悪いシナリオを予測しやすい性質があります。その働きが強すぎると、不安につながります。

これらの原因に共通しているのは、「不安を避けるために未来を過剰にコントロールしようとする」ことです。しかし、未来は誰にも完全には予測できません。むしろ、「どうにかなるかも」と思える柔軟さが重要なのです。

未来の不安・予期不安を克服する方法

では、どうすれば未来の不安を和らげ、前向きに過ごせるのでしょうか?

①「今、ここ」に集中する

予期不安は、「未来」に意識が向きすぎてしまうことが原因です。そこで、意識を「今、ここ」に戻す練習をしましょう。

🔹 5-4-3-2-1法
→ 5つの「目で見えるもの」
→ 4つの「触れられるもの」
→ 3つの「聞こえる音」
→ 2つの「感じる匂い」
→ 1つの「味わうもの」

こうして五感を使って、今この瞬間の現実に意識を戻すことで、不安のループを断ち切れます。

② 考えすぎのクセをリセット

不安が膨らむと、つい「最悪のシナリオ」を繰り返し考えてしまいます。

🔹「その考え、本当に証拠ある?」と問いかける
➡「また発作が起きるに違いない」と思っても、”本当に100%起きる”根拠があるのかを冷静に考えてみましょう。

🔹「もし最悪の結果になったらどうなる?」と現実的に考える
➡実際に失敗したとしても、「なんとかなる方法」も一緒に考えておくと、不安が和らぎます。

③ 小さな「成功体験」を積み重ねる

未来への不安が強いと、つい行動を避けてしまいがちです。しかし、避け続けると「やっぱりできない」という思い込みが強化されてしまいます。

✅ 成功できた!➡「案外大丈夫だった」という経験が増える
✅ 失敗した…➡「でも思ったほど最悪じゃなかった」と気づける

この積み重ねが、自信につながっていきます

さいごに

未来への不安は、誰にでも起こり得るものです。でも、その不安に振り回されず、対処法や自分の力で乗り越えられる方法を見つけながら、あなたのペースで、できることから一歩ずつ取り組んでみてください。

しかし対処法に固執して無理をしすぎず、辛い症状がある時には医療機関へのご相談もご検討ください。

参考文献

  1. 厚生労働省『みんなのメンタルヘルス総合サイト』https://www.mhlw.go.jp/kokoro
  2. 日本精神神経学会『不安障害治療ガイドライン』https://www.jspn.or.jp/guideline
  3. National Institute of Mental Health (NIMH)https://www.nimh.nih.gov

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