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家族に相談しにくいメンタルの悩み、どう向き合う?
2025.04.212025.04.21
家族と家族関係について、メンタルケア、人間関係
家族に相談しにくいメンタルの悩み、どう向き合う?
- 「最近気分が落ち込むことが多い」
- 「やる気が出ないし、朝も起きられない」
- 「仕事に行くのがしんどくて仕方ない」
こうした心の不調を抱えたとき、多くの人が最初に感じるのは「誰かに相談したいけど、家族には言いづらい」という葛藤です。
心の問題を一人で抱えてしまう背景には、「家族だからこそ言いにくい」さまざまな理由があります。この記事では、その心理的な壁と向き合いながら、安心して適切なサポートにつながるためのヒントをお伝えします。
家族に相談できないのは、甘えや冷たさではない
「家族なんだから何でも話せるでしょ」と思われがちですが、実際にはそうではありません。むしろ、心の悩みほど家族に打ち明けにくいことが多いものです。
たとえば…
- 心配をかけたくない
- 「気の持ちようでしょ」と流されそうで怖い
- これ以上、迷惑をかけたくない
- 家族の中でメンタルに対する理解がない
- 自分自身が“弱い人間”だと思われそう
こうした思いが交錯し、つい「自分さえ我慢すれば」と無理をしてしまうケースは少なくありません。
ただ、ここで大事なのは、「家族に話せない=悪いこと」ではないということ。また、家族という相手か否か関係なく話せなくても当然ですし、それはあなたが冷たいわけでも、自己開示が苦手なだけでもありません。
実際、「家族=一番の理解者」とは限らない
家族は人生でもっとも近い存在ではありますが、だからといって“一番自分をわかってくれる存在”とは限りません。性格も価値観もまったく違うこともあれば、過去のやりとりが影響して、踏み込めない関係性になっていることもあります。
特にメンタルの不調は、本人にとっても「理由がはっきりしない」「説明が難しい」もの。その感覚を、他人(たとえ家族であっても)に理解してもらうのは簡単なことではありません。
むしろ、「ちゃんと説明できない自分が悪い」と、さらに自己否定に向かってしまうリスクすらもあります。
自分の心にある「家族に相談できないつらさ」に寄り添ってみる
家族に話せないことを責める必要はありません。でも、だからといってその苦しさを“なかったこと”にしてしまうのも、また危険です。
まずは、「家族には言えない。でも、この悩みは本物なんだ」と、自分自身の気持ちに寄り添ってみること。それだけでも、心の圧力が少し和らぐことがあります。
たとえばこんなふうに、自分に声をかけてみてください。
- 「誰にも言えなくて苦しいよね」
- 「このつらさ、ちゃんとあるよね」
- 「ひとりで抱えているのは、しんどくて当然だよ」
心の悩みは“見えにくい傷”です。自分の内側で起きていることに気づき、認めることが、回復の第一歩になります。
無理に「家族に話すこと」だけが正解ではない
メンタルの不調に対して、「まずは家族に相談を」と言われることがあります。しかし、それがむしろストレスになるのであれば、他の方法を選んでもかまいません。
たとえば…
- 親しい友人に軽く話してみる
- 匿名で相談できるLINE相談や電話相談を利用する
- 精神科や心療内科などのメンタルクリニックで専門家に相談する
第三者の視点が入ることで、自分でも整理できていなかった気持ちが言語化されることもあります。特に専門家であれば、感情だけでなく「状態の見立て」や「今後の選択肢」について客観的にアドバイスをもらえるため、一人で抱えていた時とはまったく違う視点が見えてきます。
「自分の心を大事にすること」が最優先
「家族がどう思うだろうか」ではなく、「今の自分がどう感じているか」を一番に考えてください。つらい、苦しいと感じているなら、それはもう、十分に向き合うべきサインです。
誰に話すか、いつ話すか、どう伝えるか…すべて自由です。ただ、少なくとも「自分の心の声を聞く」ことや、つらい症状を精神科,心療内科,メンタルクリニックなどの医療機関へ相談することは、今日からでも始められます。
名古屋ひだまりこころクリニック名駅エスカ院は、初診の方の当日予約や受診が可能です。
【まとめ】誰にも言えない苦しさを、「話せる場所」で少しずつほどいていく
家族に相談できないと感じることは、決しておかしいことではありません。それはあなたが冷たいわけでも、弱いわけでもなく、「関係性のなかで慎重になっている」だけです。
もし誰にも話せずに苦しんでいるのであれば、「話せる場所」を探すことが大切です。自分を守りながら、専門家のサポートを受けることは、心の回復に向けた大きな一歩です。
「こんなことで相談していいのかな?」と思うようなことでも、心の不調にはしっかりと意味があります。どうか一人で抱えすぎず、あなた自身の心の重さに専門的な視点から気づいてもらえる場所を、生活の中に取り入れてみてください。
そうした第一歩が、状況を整理しやすくし、これからの選択肢を少しずつ広げてくれるはずです。無理に前向きになる必要はありませんが、「話してもいい場所がある」と思えるだけでも、気持ちは確実に変わっていきます。
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など
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