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うつ病と適応障害の違いとは?見分け方と適切な対処法
2025.03.052025.03.05
非定型うつ病、心理面・思考、適応障害、うつ病
うつ病と適応障害の違いとは?
日々の生活の中で「気分が落ち込む」「仕事に行きたくない」「何をしても楽しくない」と感じることは誰にでもあります。しかし、それが長期間続く場合、うつ病や適応障害といった精神的な疾患の可能性も考えられます。
「うつ病」と「適応障害」はどちらも気分の落ち込みや無気力感を伴うため、見分けるのが難しいことがあります。しかし、この二つの病気には明確な違いがあり、それに応じた適切な対処法も異なります。
今回は、うつ病と適応障害の違いを解説し、それぞれに適した対処法について考えていきます。
うつ病とは?
うつ病は、脳の働きに変化が生じることで発症する精神疾患です。特定の原因がなくても発症することがあり、症状は数週間から数カ月、あるいはそれ以上続くことがあります。
うつ病の主な症状
- 強い気分の落ち込みが続く
- 何に対しても興味や喜びを感じられない
- 疲れやすく、体が重く感じる
- 睡眠障害(不眠または過眠)
- 食欲の変化(食べ過ぎる、または食べられない)
- 罪悪感や無価値感を抱く
- 集中力の低下や決断が難しくなる
- 「死にたい」という気持ちが生じる
これらの症状が2週間以上続く場合は、うつ病の可能性が高いため、心療内科などの医療機関での診察を受けることが推奨されます。
適応障害とは?
適応障害は、特定のストレスが原因で心や体に不調をきたす精神疾患です。ストレスの要因が取り除かれれば症状が改善することが多く、比較的短期間で回復する傾向があります。
適応障害の主な症状
- 強いストレスを感じる状況が続くと発症する
- 気分の落ち込みや不安感が強くなる
- 集中力が低下し、ミスが増える
- 不眠や食欲不振が起こる
- 頭痛や胃痛などの身体症状が現れる
- 仕事や学校へ行くことが困難になる
適応障害の特徴は、ストレスの原因がはっきりしていることです。例えば、職場の環境、人間関係、引っ越し、家庭の問題などが引き金になることが多いです。
うつ病と適応障害の違い
項目 | うつ病 | 適応障害 |
---|---|---|
原因 | 慢性的な気分の落ち込み (特定のストレス因に限定されるのではない) |
明確なストレス要因がある |
症状の持続期間 | 数カ月~数年以上 | 数週間~数カ月以内 |
回復のきっかけ | 休養や薬物療法が必要 | ストレス要因がなくなれば改善する |
自殺リスク | 高い | 低い(ただし重症化するとリスクがある) |
適応障害とうつ病の違いには、ストレス要因の明確な有無/持続期間に大きな違いがあります。
適応障害では「明確なストレス要因」があり、体調の変化もその要因の存在と不存在によって大きく影響され、比較的短期間で改善します。
一方で、うつ病は「気分が落ち込む」病気であり、ストレス因に限定されるものではありませんし、慢性的に経過する疾患です。
つまりは、受診当初ははうつ病と診断しつつ、症状の経過を追っていくにつれ、適応障害と後でわかることもあります。
それぞれの適切な対処法
◇うつ病の場合
医療機関を受診する
うつ病は脳の働きに変化が生じる病気のため、専門的な治療が必要です。心療内科や精神科を受診し、適切な治療を受けましょう。
薬物療法を受ける
抗うつ薬の服用により、症状が改善することがあります。医師と相談しながら、自分に合った治療法を見つけることが大切です。
休養をしっかり取る
無理に頑張ろうとせず、十分な休養を取ることが回復の鍵となります。
周囲の人に相談する
1人で抱え込まず、信頼できる家族や友人に相談することも大切です。
◇適応障害の場合
ストレス要因を特定する
何が原因でストレスを感じているのかを明確にしましょう。
環境を変える努力をする
仕事の負担を減らす、人間関係の調整をする、生活リズムを見直すなど、ストレスを軽減する工夫をしてみましょう。
ストレスに対する対処法を学ぶ
医療機関に相談することで、病気の事を理解し、ストレスに対する対処法を学ぶこともできます。
リラックスする時間を作る
趣味の時間を増やしたり、運動を取り入れることで気分転換を図るのも有効です。
まとめ
うつ病と適応障害は、どちらも精神的な負担を伴う病気ですが、原因や症状の持続期間に違いがあります。適応障害はストレス要因を取り除くことで改善しやすいですが、うつ病の場合は慢性的な経過をたどるため、医療機関での治療継続が必要になることが多いです。
「なんとなく気分が落ち込む」「以前のように元気が出ない」と感じたら、無理をせず、専門家に相談することをおすすめします。早めの対処が、大切でもあります。
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