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虚言癖は病気?精神疾患との関係と対応方法を解説

2024.05.242024.05.25

解離性障害・解離性とん走、パーソナリティー障害、大人の発達障害・ADHD、統合失調症

嘘をつくことや、相手を信じられなくなる時

人間関係では、相手の言葉を信じられるかどうかが大切です。しかし、時には嘘をつかれて傷つき、相手を信じられなくなってしまうこともあるでしょう。嘘をつく「虚言癖」の人が周りにいて困っている人は、次のような疑問を持つことがあるのではないでしょうか。

  • 「どうして嘘ばかりつくのだろう…」
  • 「何でも嘘でごまかそうとするのは何かの病気では…?」

一方で、相手を傷つけないためにつかれる嘘もあり、悪い側面ばかりではありません。「虚言癖」とされるほどの問題のある嘘とは、どのように異なるのでしょうか。

本記事では、虚言癖と精神疾患の関連性について紹介し、通常の嘘と病的な嘘の違いについて解説します。虚言癖の人への対応方法も紹介していますので、接し方に困っている方はぜひ参考にしてください。

「嘘」と「虚言癖」の違いとは?

虚言癖は、1891年にドイツの心理学者であるアントン・デルブリュックによって提唱されたもので、繰り返し嘘をついてしまう性質を指します。

一般的には、何らかの目的や利益のために嘘をつくことが多いでしょう。「興味がなくても、興味があるふりをする」「怒られるのが怖いから嘘をつく」など、嘘をつく動機が分かりやすいことが特徴です。

一方で、虚言癖の人の場合は、プライドを守るためや同情を得るためなど、周囲からみると嘘をつく理由が分かりにくいでしょう。

例えば、同情を得るために「子どもが病気にかかっていて看病が大変」という嘘をつくというような場合です。周りの人からは心配されて、同情を得られるかもしれませんが、嘘がばれると信頼を失って孤立してしまうかもしれません。

客観的にみると、嘘をつくことで得られる利益が少ないのに、嘘をつき続けてしまう傾向が、虚言癖の大きな特徴といえるでしょう。

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虚言癖が疑われる3つの病気とは?

虚言癖は、医学的には何らかの病気ではありません。ただし、精神疾患の影響により嘘をつき続けてしまうような症状があらわれることがあります。

【病気①】パーソナリティ障害

パーソナリティ障害とは、物事の考え方や感情の傾向を表す性格傾向が偏っていることで、自分や周りが苦しんでいる状態です。性格の偏りによって、人から過度に同情を得たいと思ったり、プライドを守るために嘘をついたりしてしまいます。

パーソナリティ障害には9つのタイプがありますが、とくに以下の5つのタイプと関連が深いとされています。

  • 自己愛性パーソナリティ障害:「ダメな自分」を認められず、実際の能力や成績よりも高くみせるように嘘をついてしまう
  • 演技性パーソナリティ障害:注目してほしい気持ちが強く、「有名人と知り合いだ」などと嘘をついてしまう
  • 境界性パーソナリティ障害:感情や考えが不安定で、結果的に嘘だとみなされてしまう
  • 反社会性パーソナリティ障害:嘘をつくことに罪悪感を抱かず、人を騙すことを繰り返す
  • 妄想性パーソナリティ障害:人に対する不信感が強く、根拠なく被害にあったと訴える

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【病気②】虚偽性障害

病気でないにもかかわらず、あたかも病気であるかのように振る舞うことを虚偽性障害と呼びます。例えば、少しの痛みでも激痛が走っているように痛がるというような場合です。

病気を装うことで保険金を受け取るというような、利益のためではないことが大きな特徴といえます。「特別な存在だと扱ってほしい」「病気のせいで仕事ができない」といった個人的な動機から、病気を装ってしまうのです。

【病気③】ギャンブル依存症

ギャンブル依存症では、自分がギャンブルに依存していることを認めず、嘘をつくことがあります。例えば、借金をしてまでギャンブルをしているにもかかわらず、「自分のお金でやりくりできている」と嘘をつくようなケースです。

嘘をついてでもギャンブルにのめりこんでしまうということが、ギャンブル依存症における嘘の特徴といえます。

虚言癖だと誤解される3つの病気とは?

虚言癖とされる人の言動の中には、本人は嘘をついていないけども、周りから見ると嘘だと捉えられてしまうケースもあります。本人が事実と異なることを言ってしまう理由が、虚言癖でない場合があるのです。

虚言癖だと誤解されやすい病気としては、「解離性障害」や「発達障害」、「統合失調症」が挙げられます。

【誤解①】解離性障害

解離性障害とは、強いストレスにより記憶が一時的に失われてしまう精神疾患の1つです。記憶が失われている間にした自分の発言や行動を覚えていないため、周囲からは「嘘つき」だと思われてしまうことがあります。

例えば、喧嘩をしている間にストレスから記憶が飛んでしまった場合を考えてみましょう。相手を傷つける発言をしていたのに、落ち着いた後は解離状態から回復しているため、覚えていません。そのため、相手は嘘をついていると感じてしまうのです。

記憶が飛んでしまっている本人は、自分の行動を覚えておらず、嘘をついているという意識はありません。よく分からないままに、周囲からは「嘘つきだ」と言われ、落ち込んだり、反発してしまったりすることがあるでしょう。

周りに症状について理解してもらい、解離性障害に対する治療を受ける必要があります。

【誤解②】発達障害

ASDやADHD※などの発達障害がある場合、本人の認識と事実との間にズレが生まれ、周りから見ると「虚言癖だ」とされてしまうことがあるでしょう。

とくに、ASDの特性が強い場合、相手からの言葉をそのまま受け取り、極端な受け取り方になってしまいがちです。そのため、「○○さんからこんな酷いことを言われた」などと、大げさに伝えてしまうことがあるかもしれません。

また、考えるよりも先に動いてしまう特性をもつADHDでは、サービス精神から咄嗟に相手に合わせた発言をすることがあります。時間の経過とともに、咄嗟に発言したことを忘れてしまいやすく、周りから嘘をついていると思われてしまうかもしれません。

発達障害の特性から生じる「嘘」は、本人は「事実」だと認識しているため、虚言癖とは異なります。どのような特性から生じていることなのかを特定し、理解していくことが大切です。

※ASD:自閉スペクトラム症、ADHD:注意欠如・多動症

分離不安症について解説をしております

【誤解③】統合失調症

統合失調症は、幻覚や妄想といった非現実的な体験が生じる代表的な精神疾患です。「自分の悪口が聞こえる」「周りの人に見張られている」など、現実的ではない不安に襲われます。

現実的ではない訴えがみられるため、周囲の人からすると「嘘をついている」と信じられないことが多いでしょう。ただ、本人は実際に怖い体験をしており、嘘をついているわけではありません。

統合失調症の場合、精神科的な治療が必要です。現実的でない心配ごとがある場合は、できるだけ早く専門家に相談する方がよいでしょう。

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虚言癖の人への対処法とは?

嘘ばかりつく人と接し続けることは心理的にも大きなストレスになるでしょう。どのように対処するとよいのでしょうか。具体的には、次のような対応を意識するとよいでしょう。

  • 冷静に反応する:同情や共感をしすぎると余計に嘘が酷くなる場合がある
  • 第三者にいてもらう:1対1で話すと相手のペースに巻き込まれる可能性があるため、複数人で合うようにするとよい
  • 距離を置く:どうしても関わらないといけない場合以外は距離を置く

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虚言癖の原因を知るためには専門家への相談が大切

虚言癖は、嘘をつき続けることで人間関係に悪影響を及ぼすだけでなく、法に触れる行為につながってしまう可能性があります。嘘をつくことで得られる同情や共感を、適切な形で感じられるようにサポートしていくことが必要です。

また、一見虚言癖だとみられる言動も、事実と本人の認識のズレにより生じているケースもあります。専門家に相談し、どのような原因が考えられるかを明らかにするとよいでしょう。

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