名古屋で心療内科や精神科をお探しなら名古屋駅徒歩1分、名古屋駅太閤通口直結のエスカ地下街内のひだまりこころクリニック名駅エスカ院が電車でお腹が痛い,各駅停車症候群(過敏性腸症候群/IBS)について紹介

名古屋駅徒歩0分

大人のための
メンタルクリニック

公式ブログ

電車でお腹が痛い…各駅停車症候群(過敏性腸症候群/IBS)とは?

2024.05.172024.05.17

過敏性腸症候群/IBS

過敏性腸症候群について

「電車に乗るたびにお腹痛くなる…」ということがあれば、「各駅停車症候群」かもしれません。各駅停車症候群は、正式には過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)と呼ばれる病気を指します。

急に便意をもよおしてお腹が痛くなったり、逆に便秘気味になったりと、消化器に異常が生じることが特徴です。そのため、外出が制限され、生活を送る上で大きな支障となることが多いでしょう。

本記事では、各駅停車症候群の症状や原因、診断方法について解説します。お腹の症状に悩まされている方に向けて、治療法が分かる内容となっていますので、ぜひ参考にしてください。

ひだまりこころクリニック名駅エスカ院は名古屋駅徒歩1分の心療内科です

各駅停車症候群(過敏性腸症候群)とは?

腸の機能に関する病気で女性に比較的多い

各駅停車症候群とは、過敏性腸症候群(IBS)と呼ばれる腸の機能に関する病気であり、便秘や下痢、腹痛、腹部の張りなどがみられます。10人に1人の割合でみられる病気であり、女性に多いでしょう。

大腸の構造や形状などの器質的な異常がみられないにもかかわらず、消化に必要な「蠕動運動」がみられなくなることで症状が起こります。原因の多くは精神的なストレスであり、ストレスを受けると症状が悪化することが特徴です。

電車などで急激な腹痛症状に見舞われてしまう

各駅停車症候群は、電車で急な腹痛に襲われ、そのことが不安で急行電車に乗れないことから名付けられました。腹痛や下痢などの消化器症状だけではなく、外出の不安を引き起こし、生活上に大きな支障をきたす病気なのです。

名古屋市の心療内科,メンタルクリニック,精神科

各駅停車症候群(過敏性腸症候群)の症状とは?

各駅停車症候群(過敏性腸症候群)の症状とは、どのようなものが挙げられるのでしょうか。具体的には以下のような症状が一般的でしょう。

過敏性腸症候群【消化や排便に関する症状】

下腹部が痛むが排便すると緩和する

◆下痢
◆便秘
◆お腹が張る
◆お腹にガスが溜まる
◆便に粘液が混じる
◆便が硬くなるもしくは柔らかくなる
◆排便してもまだ残っている感覚がある

過敏性腸症候群【その他の症状】

■微熱
■倦怠感
■吐き気
■抑うつ、不安

消化や排便に関する症状に加えて、微熱や倦怠感、抑うつ、不安などの症状がみられることがあります。下痢や便秘に伴う腹痛は、差し込むような痛みが発作的に起きたり、慢性的に痛みが続いたりすることが特徴です。

名古屋駅の心療内科,精神科,メンタルクリニック

各駅停車症候群(過敏性腸症候群)の診断は?

各駅停車症候群の診断に関して、過敏性腸症候群の診断基準に合わせて症状がみられるかを判断し、4つのタイプに分類します。また、内視鏡検査や血液検査などを通して、他の身体疾患がないかを調べることも重要です。

【診断基準】RomeⅣという基準にもとづいて診断する

各駅停車症候群(過敏性腸症候群)の診断には、「RomeⅣ」という基準が用いられます。「最近3ヶ月間に月4回以上の腹痛」があり、次の3つの特徴のうち2つ以上を満たすことが診断基準です。

◆排便と症状が関連すること
◆排便の頻度の変化を伴うこと
◆便の性状の変化を伴うこと

「排便と症状が関連すること」とは、腹痛が排便によって落ち着くことを指します。排便後も激しい腹痛が続く場合、別の病気かもしれません。さらに、下痢や便秘に伴い、排便の頻度が増減したり、便の硬さが変わったりすることも基準の1つです。

名古屋駅の心療内科・精神科・メンタルクリニック

【4つのタイプ】下痢と便秘の有無によってタイプ分けする

各駅停車症候群(過敏性腸症候群)の基本的な症状は、下痢と便秘です。2つの症状の有無により、以下の4つのタイプに分けられます [1]。

◆便秘型(IBS-C):硬い便が25%以上または軟らかい便や水状の便が25%未満
◆下痢型(IBS-D):軟らかい便や水状の便が25%以上で、硬い便が25%未満
◆混合型(IBS-M):硬い便、軟らかい便もしくは水状の便が25%以上
◆分類不能型:上記3つのタイプのいずれにも当てはまらないもの

[1}Lacy BE, et al:Bowel Disorders. Gastroenterology 2016;150(6);1393-1407より引用

【鑑別診断】医学的な検査で身体疾患を見分ける

過敏性腸症候群の症状が疑われる場合でも、大腸がんや潰瘍性大腸炎などの他の疾患が影響している可能性があります。そのため、大腸内視鏡検査を通して、しっかりと見極めることが大切です。

反復性のうつ病について名古屋駅の心療内科が解説

各駅停車症候群(過敏性腸症候群)の原因とは?

各駅停車症候群(過敏性腸症候群)は、消化器の異常はみられませんが、どのような原因によって生じるのでしょうか。多くはストレスによるものであり、大腸内の細菌や粘膜の状態が変化することで症状が起こるとされています。

【ストレス】ストレスが大腸の働きに影響しやすい

過敏性腸症候群は、ストレスがかかったときに消化器症状があらわれやすいことが特徴的です。

大腸は「第2の脳」と呼ばれるほど、脳と関連しています。過敏性腸症候群では、ストレスを受けたときに放出される「CRH※」により、内臓の感覚が過敏になり、不安を生じさせるのです。また、虐待のような幼い頃に受けたつらい体験も発症のリスクを高めます。

また、重症化するほど、ストレス要因が影響して腹痛や下痢を始めとした症状が起こりやすいでしょう。うつや不安などの精神的な症状も併存することが多く、感染症をきっかけとして過敏性腸症候群を発症するケースもあります。

※CRH:副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン

名古屋の心療内科・精神科・メンタルクリニック

【機能的な影響】腸内細菌や粘膜の炎症が起こる

過敏性腸症候群の原因として、腸内細菌や大腸内の粘膜の状態が影響していることが分かっています。

小腸において腸内細菌の異常な繁殖がみられ、細菌数のバランスが症状がない人とは異なることが特徴です。重症化すると、腸内細菌の種類が少なくなってしまうこともあります。

また、消化管の粘膜が物質を通しやすくなることで細菌やウイルスの侵入を招き、小さな炎症が起こることも原因の1つです。

過敏性腸症候群では、明らかな消化管の異常がみられるわけではありませんが、うまく機能しなくなることが症状の原因だといえるでしょう。

【感染症の影響】感染性腸炎のあとに発症することがある

ウイルスや細菌による感染性腸炎のうち、10%が感染後に過敏性腸症候群を発症する可能性があります。腸炎が原因となる病態が「感染性腸炎後IBS」です。

若い女性で、腸炎の症状がみられる前後に心理的な悩みがあり、胃腸炎の程度が強いほど感染性腸炎後IBSを発症しやすいでしょう。感染性腸炎にかかった際には、その後の経過に注意が必要です。

名古屋のメンタルクリニック,心療内科,精神科

各駅停車症候群(過敏性腸症候群)の治療法とは?

各駅停車症候群(過敏性腸症候群)は、食事療法や薬物療法により症状の緩和を目指します。また、ストレスが大きく関わっているため、心理療法によりストレスをコントロールする力を身に付けることも有効です。

【食事療法】プロバイオティクスや食物繊維を積極的に摂取する

過敏性腸症候群では、症状を悪化させる食べ物を避け、改善が見込まれる栄養を摂取するといった食事療法が用いられることがあります。悪化させる食べ物や成分としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。

●脂質
●カフェイン
●香辛料を多く含む食品
●ミルク、乳製品

症状の改善に有効とされるのが、「食物繊維」と「プロバイオティクス」です。特に、プロバイオティクスは、腸内細菌のバランスを改善する菌が含まれており、安全性も高いとされています。納豆やヨーグルト、漬物などの身近な食物に含まれており、積極的に摂取することが大切です。

うつ病に関する診断基準と症状について解説しています

【薬物療法】症状のタイプに合わせて治療薬を選択する

薬を使った方法については、全般的に効果があるとされているのは、「高分子重合体」という種類の薬です。腸内の水分が多い下痢のときは吸収し、便秘のときには保水する働きをもち、腸内の水分量を調整し、便秘や下痢を改善します。

また、食物アレルギーが原因になっている場合は、抗アレルギー薬が処方されることもあるでしょう。

有効な薬の種類は、便秘型か下痢型かにより異なります。便秘型で有効なものは、「粘膜上皮機能改善薬」という腸の粘膜上の水分量を増やし、便秘を改善する薬です。

一方で、下痢型では5-HT3受容体(セロトニン受容体)拮抗薬が用いられます。過敏性腸症候群の症状は、脳内の神経伝達物質の一つである「セロトニン」の働きが影響していることが特徴です。そのバランスを整えることで、内臓の過敏な知覚や下痢を抑える効果があります。

名古屋駅から徒歩1分の心療内科,精神科,メンタルクリニック

【心理療法】症状やストレスへの対処法を身に付ける

過敏性腸症候群は、ストレスが原因となることが多いとされています。そのため、心理療法によって症状やストレスへの対処方法を学び、腸が過敏に反応しないようにすることが治療法の1つです。効果があるとされている心理療法は以下の通りです。

◆認知行動療法:「お腹が痛くて救急車で運ばれてしまう」という否定的な考え方の修正や、症状に伴う嫌な感覚に慣れる練習をする
◆自律訓練法:自己暗示をかけることで、自分でリラックス状態を作り出す
◆マインドフルネス:身体の感覚に意識的に注意を向ける練習を行う
◆ストレスマネジメント:ストレスに気づき、対処する方法を増やす

各駅停車症候群は精神面の治療も必要

各駅停車症候群(過敏性腸症候群)は、腹痛や便秘、下痢など身体面の症状が中心です。そのため、身体面に焦点を当てた食事療法や薬物療法で改善しようと考えることが多いかもしれません。

しかし、さまざまなストレスが大きな原因となっていることに加え、症状の捉え方も病気を長引かせているケースもあります。精神科や心療内科を受診し、精神的な問題を含めて心理療法に取り組むことがとても重要です。お悩みの方は、専門家への相談も検討ください。

ひだまりこころクリニック名駅エスカ院名古屋市栄の心療内科メンタルクリニックのひだまりこころクリニック栄院名古屋市金山の心療内科メンタルクリニックのひだまりこころクリニック金山院あま市の心療内科メンタルクリニック,精神科のひだまりこころクリニック

野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など

一人で悩まずに、まずは一度ご相談ください

一人で悩まずに、
まずは一度ご相談ください

一人で悩まずに、まずは一度ご相談ください

たくさんの方が
悩みを抱えて来院されています。

ご紹介している症状以外でも、「こんなことで受診していいのかな…」 と迷ったらまずは一度お気軽にお電話ください。