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ネグレクト(無視)虐待:成長障害

2024.05.232024.05.26

ネグレクト・虐待

「無視」「軽視」「怠る」「おろそかにする」という意味とは

ネグレクトという言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。英語では、「無視」「軽視」「怠る」「おろそかにする」という意味で使われます。ネグレクトは、虐待のひとつです。子どもは、このネグレクトが原因で成長障害を引き起こすことがあります。今回は、ネグレクトについてお話しします。

ネグレクトって何?

健康を害するほどの不適切な養育、あるいは子どもの危険について重大な不注意を犯すこと、子どもを放置することなどをネグレクトといいます。例えば、食事を与えず栄養不良となっている、お風呂に入れず不潔な状態であるなどです。子どもへの健康や安全の配慮が不十分な場合はもちろん、子どもが求めたときに情緒的なふれあい、愛情表現をしないこともネグレクトになります。

ネグレクトは虐待のひとつ

虐待には、身体的虐待、精神的虐待、性的虐待、ネグレクトがあります。ネグレクトは、虐待のひとつで、身体的虐待などに比べて決して軽い虐待ではありません。子どもが成長するために必要な基本的欲求を満たすこと、保護、安全、愛情などが与えられない状態は、子どもにとって危機的状況といえます。また、ネグレクトと同時に、身体的虐待などの他の虐待行為が同時に行われているケースも多い傾向です。

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虐待の種類

虐待の種類について簡単に説明しておきましょう。

身体的虐待

暴力をふるうことで傷が生じたりそのリスクがあったりする行為です。

心理的虐待

暴言や子どもを拒否するような言動や無視、脅し、自尊心を傷つける言動、他のきょうだいとの差別などがこれにあたります。また、子どもの目の前で家族などに暴力をふるう行為も心理的虐待です。

性的虐待

子どもへの性交や性的行為、性器や性交を見せる、裸の写真を撮るなどの行為をさします。

ネグレクト

健康を害するほどの不適切な養育、あるいは子どもの危険について重大な不注意を犯すことなどのことです。

ネグレクトのタイプ

次に挙げるような行為を自分自身が行っていなくても、家族やその他の同居人が行っている場合にそれを止めようとせずに放置していると、それもネグレクトと呼びます。それでは、ネグレクトの具体例を見てみましょう。

身体的ケアをしない

成長に必要な食事や栄養を与えない、清潔な衣服や季節にあった衣服を着せない、身体を清潔に保つための入浴やおむつ交換などをしないなどが挙げられます。極端に不衛生な環境で生活することもネグレクトといえます。

情緒的ケアをしない

子どもが育つためには、情緒的なかかわりが欠かせません。子どもが求める情緒的なかかわりがない、あるいは極端に少ない場合には、低身長や体重増加不良などの成長障害が見られます。

必要な監視を怠る

子どもが安全な場所にいられるように、保護したり監督したりしない場合もネグレクトとされます。例えば、乳幼児だけを家に残して外出する、車内に放置するなどです。それによって、火事やベランダなどからの転落、熱中症などの事故が起こることがあります。

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必要な医療や乳児健診を受けさせない

必要な乳児健診や予防接種、医療を受けさせないことによって、子どものいのちや身体に重大な影響がある場合がこれにあたります。

必要な教育を受けさせない

幼稚園や保育園、学校などに行かせない行為もネグレクトにあたるとされています。

捨て子、親子心中の道づれ

捨て子や子どもを心中の道づれにする行為もネグレクトです。

ネグレクトによる子どもへの影響

虐待が子どもに与える影響には、それぞの虐待で異なる側面があります。虐待体験によるトラウマやそれによる精神症状、対人関係の困難、自尊心の欠如など、様々な影響があることがわかっています。子どもが安全な環境で健全に育つ権利が侵害されているといえるでしょう。

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ネグレクトなど虐待をしてしまう保護者(親)の背景

ネグレクトをする親は、自身もその被害を受けていたことが考えられます。自分自身が安心でき満たされた環境で、愛情を受けて育っていない場合、子どもを育てる環境やかかわり方がイメージできず、自身が育ってきた被害を子どもに与えることがあるのです。

また、保護者の中にはコミュニケーションが苦手で、自身の怒りに対してコントロールがうまくできないといった背景を持っている可能性も指摘されています。精神科の受診歴がある保護者も少なくありません。自身が愛着障害などでトラウマを抱えている場合があります。

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虐待が起こるの要因とは?

虐待が起こるの要因は、子ども時代の被虐待経験、生活のストレス、意に沿わない子ども、心理社会的孤立が挙げられます1)。子ども時代の被虐待経験は虐待が起こる大きな要因となりうることがありますが、必ず起こるというものではありません。しかし、保護者自身が有効な支援を受けられなかった場合は、本来身に着けているだろう逆境に打ち勝つ力を失っている可能性があります。

代理によるミュンヒハウゼン症候群

保護者が繰り返し子どもに怪我や病気になるようなことをして、自分がかいがいしく子どもを世話をしているのを見せることによって、心の安定を求める行為です。加害者は母親が多く、虐待の特殊な形だとされています。

熱心に受診をして医療スタッフに「子どもを思う熱心な親」という印象を植え付けるような行動をします。しかし、虐待を疑われると、急に受診しなくなったり巧妙に子どもの病気を作り出したりします。

過去に同じような症状を繰り返し、複数の医療機関を受診していたり、重篤な症状となっても慌てる様子がないなど、不審な点がある場合、代理によるミュンヒハウゼン症候群を疑います。しかし、「子どもを思う熱心親」という印象を覆すには、困難な状況であることが多いのです。

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まとめ

ネグレクトは、虐待ので、健康を害するほどの不適切な養育、あるいは子どもの危険について重大な不注意を犯すこと、子どもを放置することです。成長に必須である情緒的なかかわりをしない場合、低身長や低体重などの成長障害を引き起こすことがあります。親も過去にネグレクトなどの虐待体験を持っていることも少なくありません。

【参考文献】

1.厚生労働省「子ども虐待対応の手引き」

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など

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