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パニック発作が起きるのはなぜ?実は体の防衛本能が働いているから
2025.03.112025.03.11
運動とメンタルヘルス、カフェイン、パニック発作、マインドフルネス、パニック障害
パニック発作が起きるのはなぜ?
「パニック発作」と聞くと、突然の動悸や息苦しさ、めまいなどの症状が思い浮かぶ方が多いかもしれません。経験したことがある方にとっては、「また発作が起こったらどうしよう」と不安になりがちです。しかし、実はパニック発作は“体の防衛本能”による正常な反応の一つなのです。これを知ることで、発作に対する見方が少し変わり、過度な恐怖を和らげることができるかもしれません。
パニック発作は「闘争・逃走反応」の暴走?
私たちの体には、危険を察知したときに「闘争・逃走反応(Fight or Flight Response)」という仕組みが備わっています。これは、生命の危機を感じたときに自律神経が活発になり、瞬時に戦うか逃げるかの準備を整える生理的な反応です。
例えば、森の中で猛獣に遭遇したとしましょう。このとき、心拍数が上がり、呼吸が速くなり、筋肉に血液が集まることで、すぐに走って逃げることができる状態になります。これは、生き延びるために必要な機能なのです。
しかし、パニック発作の場合、実際に命の危険がない状況でも、この「闘争・逃走反応」が過剰に働いてしまいます。その結果、激しい動悸や息苦しさ、めまいなどの症状が現れ、「このままでは死んでしまうのでは?」と強い不安を感じることになります。
パニック発作が起こるメカニズム
では、なぜパニック発作が起こるのでしょうか?いくつかの要因が考えられます。
ストレスの蓄積
過度なストレスや疲労が続くと、自律神経のバランスが崩れ、交感神経が過剰に働きやすくなります。これが引き金となり、パニック発作を引き起こすことがあります。
過去の恐怖体験
過去に強い不安や恐怖を感じた経験があると、それがトラウマとなり、似たような状況で脳が「また危険が迫っている」と誤認してしまうことがあります。
過呼吸による影響
不安を感じると呼吸が浅く速くなりますが、これにより血液中の二酸化炭素が減り、めまいや手足のしびれを引き起こすことがあります。これがさらなる不安を呼び、発作を悪化させることもあります。
パニック発作を乗り越えるために
パニック発作が起こったとき、「これは体の防衛本能が誤作動しているだけ」と理解することは、発作の恐怖を和らげるための第一歩です。では、実際に発作が起きたとき、または発作を予防するためにできることを見ていきましょう。
1. 深呼吸を意識する
発作時には呼吸が浅くなりがちですが、意識的にゆっくりと深呼吸をすることで自律神経を落ち着かせることができます。例えば、「4秒吸って、4秒止めて、8秒かけて吐く」呼吸法を試してみてください。
2. 「今ここ」に意識を向ける
パニック発作は、過去の経験や未来への不安が引き金になることが多いです。そのため、目の前の物に意識を向ける「マインドフルネス」の実践が効果的です。例えば、手に持っているものの感触を確かめたり、周囲の音に耳を傾けたりすることで、不安のループから抜け出しやすくなります。
3. 「発作は一時的なもの」と認識する
パニック発作が起こると「このまま倒れるのでは?」「死んでしまうかも」と感じることがあります。しかし、パニック発作自体は長時間続くことはなく、多くの場合は数分から30分程度でおさまります。「発作が起こっても必ず終わる」と理解することが大切です。
4. 生活習慣を見直す
パニック発作は、心と体のバランスが崩れているときに起こりやすくなります。そのため、規則正しい睡眠、適度な運動、バランスの良い食事を心がけることが予防につながります。特に、カフェインやアルコールの摂取を控えることも重要です。
まとめ
パニック発作は、決して「異常な症状」ではなく、体があなたを守ろうとしている証拠とも言えます。過度に恐れず、「これは防衛本能の誤作動なんだ」と理解することで、発作が起きたときの対処がしやすくなるでしょう。
しかし、発作が頻繁に起こったり、日常生活に支障をきたしている場合は、無理をせず、専門の医療機関に相談することをおすすめします。メンタルクリニックでは、薬物療法や精神療法を通じて、お一人お一人の症状に合わせた治療方法やアドバイスを提供しています。ご気軽にご相談くださいませ。
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