名古屋駅の心療内科,精神科,メンタルクリニックがF40恐怖症性不安障害の診断基準について解説

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F40恐怖症性不安障害の診断基準

2024.02.082024.02.08

ICD-10、広場恐怖症、限局性恐怖症、不安障害・不安症、社交不安障害

F40恐怖症性不安障害の診断基準

F4では、いわゆる「神経症」について解説していきます。「神経症」は「精神病」の妄想や幻覚などと異なり、その症状の意味が他の人にも理解できるという特徴があります。とはいえ、症状が重いと引きこもることもあるため、決して軽い病気ではありません。

この記事では、ICD-10をベースにして恐怖症性不安障害の診断基準を説明します。

F40恐怖症性不安障害の診断基準の概要

恐怖症性不安障害の特徴は、以下の2つです。

・一般的には危険と見なされない特定の状況・対象に対して恐怖・不安を感じる
・その結果、その状況・対象を回避しようとする

恐怖・不安の対象となるものは、患者さんの外部のものに限定されます。顔・体型の醜さや病気といった自分自身にまつわる恐怖の場合は、F45.2心気障害と診断されます。なお、恐怖の対象が例えばコロナウィルス感染症のように病気そのものであればF45.2心気障害となりますが、コロナウィルス感染症にかかりやすい状況(エレベーターのボタンなど)となればF40.2特異的(個別的)恐怖症と診断されます。

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恐怖症性不安障害で患者さんが抱く恐怖・不安の重症度は様々です。気分が落ち着かないというレベルから自宅から出ることができなくなるレベルといった具合です。自分が恐怖・不安を感じる状況・対象は他の人から見ると取るに足らないものだと頭では分かっていても、患者さんにとっての恐怖・不安が和らぐことはありません。それどころか、恐怖・不安を感じる状況に自分がいると想像するだけでも、予期不安(恐怖・不安を感じる状況・対象をイメージすることによって生じる不安)が生じます。なお、恐怖・不安は特定の状況・対象だけに留まりません。例えば広場恐怖なら、一次的な対象は電車ですが、電車に乗っているときの恐怖・不安から動悸が激しくなって、その恐怖から気が狂ってしまったら…という二次的な恐怖を抱いていることもあります。

なお、恐怖症性不安障害と抑うつは合併していることもあります。診断する際は、どちらの症状のほうが優勢か、どちらかが先行して生じたのか、診断は1つでよいか2つにするべきかなどを考えなければなりません。もし最初に恐怖症状を感じたときよりも前から著しい抑うつ症状を示していた場合は、うつ病エピソードが主診断となります。

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F40恐怖症性不安障害の診断基準

恐怖症性不安障害には、主に広場恐怖[症]社会[社交]恐怖[症]、特異的(個別的)恐怖症の3つがあります。

F40.0広場恐怖[症]の各診断基準

・心理的症状や自律神経症状は不安の一次的発現であり、妄想や強迫思考など他の症状に対する二次的なものではない(中核に不安があり、他の症状が出てくる)

・不安は、以下の状況のうち少なくとも2つで主に生じる
公衆の場所
雑踏
自宅から離れた場所への旅行
一人旅

・恐怖を感じる場所に対して行っている回避行動は、以前は明らかに行わなかったものである

「広場」恐怖という名前ですが、満員電車や飛行機のようにすぐには逃げ出せない乗り物や、歯科医院のように身動きの取れない状況なども含まれます。

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恐怖症性不安障害の他の疾患にも共通していることですが、恐怖を感じる特定の状況を回避していれば患者さんは不安を感じることはありません。そのため、無意識に避けてきて不安をほとんど感じていなかった患者さんもいます。

広場恐怖の患者さん場合、パニック障害(身体的には異常はないのに、突然めまいや動悸、窒息感、手足の震えなどの発作が起きて、生活に支障が出ている状態)を伴っていることが少なくありません。そのため、以下のようにパニック障害の有無を第5桁のコードに記録することが多いです。

パニック障害を伴わない広場恐怖の場合:40.00
パニック障害を伴う広場恐怖の場合:40.01

F40.1社会[社交]恐怖[症]の診断基準

・心理的症状や自律神経症状は不安の一次的発現であり、妄想や強迫思考など他の症状に対する二次的なものではない(中核に不安があり、他の症状が出てくる)

・不安は特定の社会的状況で起きる

・恐怖を感じる状況をできるだけ回避しようとする

社会[社交]恐怖[症]は現在では社交不安障害と呼ばれることが多いです。広場恐怖と同様に、社会恐怖で含まれる社会的状況も幅広いです。人前で話したり食事したりする状況だけではなく、目線が合うだけでも不安を感じることもあります。また、人と接する際の赤面や手の震え、悪心といった不安から生じる症状をメインの問題と患者さんが認識していることもあります。

広場恐怖も社会恐怖も、重症の場合は自宅に引きこもることがあります。どちらか鑑別できない場合は、広場恐怖の診断を優先すべきです。

F40.2特異的(個別的)恐怖症の診断基準

・心理的症状や自律神経症状は不安の一次的発現であり、妄想や強迫思考など他の症状に対する二次的なものではない(中核に不安があり、他の症状が出てくる)

・不安は特定の状況・対象に対してのみ起きる

・恐怖を感じる状況・対象をできるだけ回避しようとする

高所恐怖や閉所恐怖、動物恐怖などの様々な対象に対する恐怖が含まれます。恐怖対象がある場合はパニック状態になることもあるけれども、広場恐怖や社会恐怖とは異なり、悩んだり、精神医学的症状が見られたりことはあまりありません。

ほか、これまでのカテゴリーに該当しないものとして、「F40.8他の恐怖症性不安障害」や「F40.9恐怖症性不安障害、特定不能のもの」があります。

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など

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