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心療内科って、どんなことをするの?「行ってみたいけど不安」な人へ
2025.04.232025.04.24
抑うつ、精神科・心療内科
そもそも「心療内科」って何を診るところ?
「心療内科」という言葉はよく聞くけれど、具体的にどんな症状に対応しているのか、意外と知られていません。
心療内科は、心のストレスが体に影響を与えている状態に対して、医学的な視点からサポートする診療科です。たとえば以下のようなケースが該当します
- ストレスで胃腸の調子が悪い(機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群など)
- 頭痛やめまいが続くが、脳の検査では異常がない
- 眠れない、夜中に何度も目が覚める
- 疲れているのに休めず、慢性的なだるさがある
「体はつらいけど、内科では異常なし」と言われたとき、実は心療内科の出番かもしれません。
精神科との違いは?どちらを選べばいいの?
よくある疑問の一つが、「心療内科と精神科の違いってなに?」という点です。
- 心療内科➡体の症状が中心(でも原因に心が関係している)
- 精神科➡気分障害や発達障害など、精神機能そのもののトラブルが中心
とはいえ、実際の診療現場ではオーバーラップも多く、たとえば「抑うつ状態」「不安障害」「適応障害」などは、どちらでも扱います。医療機関によって看板の出し方が違うだけで、提供している内容が大きく変わるわけではありません。
迷ったら、ホームページで診療内容を確認するか、まずは心療内科に相談してみるのがおすすめです。
▶「精神科と心療内科の違いについて」はこちらの記事でも紹介しています。
初診でやることは?流れとポイント
受診をためらう理由として、「何をされるのか分からない」という不安は大きいと思います。ここでは一般的な初診の流れを具体的に紹介します。
STEP 1:問診票の記入
来院後、症状や生活背景について記載します。仕事、家族関係、体の症状、過去の治療歴など。
STEP 2:医師との診察
医師が現在の困りごとについて丁寧にヒアリングします。話しにくいことは無理に話さなくて大丈夫。気になっていることは遠慮なく伝えてOKです。これらの問診を繰り返しながら、病状の確認や整理を元に診察を進めていきます。
今後の方針の確認も
診察の内容を踏まえて、次のステップを一緒に考えます。
- 様子を見る(経過観察)や自宅療養(休職など)
- 精神療法(心理的アプローチ:ストレス対処、認知行動療法的な助言など)
- 必要に応じてお薬の提案
- 採血や心電図、症状によっては他科の併診紹介
受診のたびに方向性をすり合わせながら進めるのが基本です。また、体調に応じて進められますので、焦りは禁物です。
心療内科に来るのは、どんな人?
心療内科を受診する人たちは、実にさまざまです。特別な診断がついていなくても、「ちょっとしんどい」「このままだとまずいかも」と感じたときが、相談のタイミングでもあります。
実際に来院される方の背景は多岐にわたります。
仕事のストレスが蓄積している人
プレッシャーや責任感、職場の人間関係に悩み、気づかないうちに心身のバランスを崩しているケースは少なくありません。
日常に“余裕”がなくなってきた人
家事、育児、介護、学業…立場に関係なく、「やることが多すぎて、気持ちが追いつかない」と感じたときも、心のケアが必要なサインです。
理由がはっきりしないけど、ずっと疲れている人
「眠れない」「朝がつらい」「趣味が楽しめなくなった」など、説明しづらい不調が続く場合も、医療的な視点からのサポートが役立ちます。
「周囲には理解されにくい」と感じている人
発達特性、HSP気質、複雑な家庭環境など…自分でもうまく言葉にできない“生きづらさ”を抱えている方も、多く来院されています。
そして多くの方が、「こんなことで来ていいのかわからなかったけど、もっと早く来て相談すればよかった」とおっしゃいます。心療内科は、「病気かどうか」の判断や診断をつけるだけの場所ではなく、“これ以上つらくならないために相談できる場所”でもあります。
心療内科は「整える場所」
心療内科は、決して「精神的に弱い人のための場所」ではありません。日々のストレスが積み重なれば、誰にでも不調は起こります。
- 頑張りすぎた心と体を「ケア」する場所
- 現状を客観的に整理するための「対話の場」
- まだ病気ではないけど「限界が近いかも」と気づける場所
そう捉えてもらえたらと思います。
お薬のこと、不安に感じていませんか?
精神科や心療内科を受診する際、「すぐに薬を出されるのでは」と心配される方は少なくありません。ですが、実際の診療はもっと丁寧で柔軟です。
- お薬は、必要と判断された場合に、適切な量だけ処方されます
- 初診では薬を使わず、まずは様子を見るケースも多くあります
- お薬の使用はあくまで一時的なサポートであり、ずっと続くとは限りません
「薬を使うことに抵抗がある」と感じている場合は、どうぞその気持ちを遠慮なくお伝えください。ご本人の考えやペースにできる限り寄り添いながら、治療方針を一緒に考えていきます。
【まとめ】もっと気軽に相談ができる場所
- 「眠れない」「気分が上がらない」「やる気が出ない」
- 「人と関わるのがしんどい」「胃の調子がずっと悪い」
これらは、心療内科で対応可能なサインです。無理に頑張り続けるよりも、専門家と話すことで視界が開けることがあります。
あなたの現在地を知ることから、ケアは始まります。「ちょっとしんどいかも」と感じたとき、心療内科という選択肢を思い出してもらえたら、それが最初の一歩です。
名古屋ひだまりこころクリニック名駅エスカ院も患者様お一人お一人の症状に合わせて治療を提案しております。お気軽にご相談くださいませ。
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など
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