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限局性恐怖症と精神療法
2025.03.142025.03.23
精神療法、心理面・思考、限局性恐怖症
限局性恐怖症の精神療法について
限局性恐怖症の精神療法には、いくつかの方法があります。特に注目されているのは認知行動療法(CBT)を中心としたアプローチですが、他にもいくつかの療法が組み合わさることがあります。
曝露療法(エクスポージャー療法)
限局性恐怖症の王道ともいえる療法です。
- 「恐怖の対象」に段階的に慣れていくことで、脳が「これって実はそんなに危険じゃないかも?」と学習するように働きかけます。
- たとえば「犬が怖い」場合なら、まず犬の写真を見る➡犬を遠くから見る➡実際に犬に近づく…と、少しずつステップを踏んでいきます。
ポイント
- 無理に一気に怖いものに直面させるのではなく、本人のペースを大切に進めることが成功の鍵!
- 回避行動をやめることが大事で、「怖いから避ける」という行動を続けると、恐怖がむしろ強化されてしまうことがあります。
系統的脱感作法(Systematic Desensitization)
これも曝露療法の一種ですが、リラックスを組み合わせるのが特徴です。
- 最初にリラックス法(深呼吸や筋弛緩法など)を練習して、落ち着くコツを身につけます。
- その後、恐怖の対象をイメージしたり実際に見たりしながら、リラックスを保つ練習をします。
「恐怖」と「リラックス」という相反する感情を同時に体験することで、脳が「怖いもの=リラックスできるもの」に書き換えていくんですね
認知再構成法
恐怖症の根本には、「○○は絶対危険だ」という思い込み(認知の歪み)があることが多いです。
- 「飛行機に乗ったら絶対墜落する」
- 「犬はみんな噛むから危ない」
- 「閉所に入ると息ができなくて死ぬ」
こういった極端な思考を現実的でバランスの取れた考え方に修正していきます。
例➡「飛行機は墜落するかも」という思考を、「飛行機事故は非常にまれで、安全性が高い乗り物だ」といった現実的な視点に置き換えていきます。
マインドフルネス療法
最近注目されているアプローチです。
- 「恐怖を抑え込む」のではなく、不安や恐怖をあるがままに受け入れる練習をします。
- 「怖い」と感じる自分を否定せず、「ああ、今怖いんだな」と観察するイメージです。
効果
- 恐怖を“無理やり消そう”としないので、逆に不安が膨らみにくくなります。
- パニック発作を引き起こす前に、自分を落ち着ける手助けになります。
モデリング療法
自分と似た状況の人が、恐怖対象に対して冷静に対処している様子を観察することで、恐怖を和らげていく方法です。
例えば、蛇が怖い人が、他の人が蛇に触れても平気な様子を見ていると、「あれ、もしかして自分もできるかも?」と思えるようになるんですね。
応用例
- 動物恐怖症➡他の人が犬や猫と楽しそうに遊んでいる姿を見る
- 飛行機恐怖症➡他の乗客がリラックスして飛行機に乗っている様子を観察する
薬物療法
精神療法と共に、不安障害の治療に準じて、症状が重い場合や精神療法と併用して不安軽減として薬を使うこともあります。
- SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)➡不安や恐怖を和らげる抗うつ薬
- ベンゾジアゼピン系抗不安薬➡即効性があるが、依存リスクがあるため短期的に使用
- βブロッカー➡心拍数や震えを抑える
まとめ
限局性恐怖症は、「ただの怖がり」や「気の持ちよう」ではなく、脳や神経の反応によるものです。
精神療法のポイント
- 曝露療法や系統的脱感作で恐怖に少しずつ慣れていく
- 認知再構成法で「極端な思い込み」を現実的な考えに修正
- マインドフルネスやモデリングで新しい対処法を身につける
治療については、病状に応じて精神療法だけではなく、精神療法と薬物療法の併用なども大切です。
恐怖は一人で抱え込むと強まってしまいます。専門的なサポートを受けながら、自分のペースで向き合うことが大切です
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