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メンタルの不調、再発を防ぐためにできること

2025.05.132025.05.21

精神科・心療内科、マインドフルネス、認知行動療法・CBT

メンタルの不調、再発を防ぐためにできること

メンタル不調から気が付く、“その後”に必要な視点とは

うつ病不安障害双極性障害適応障害など、精神的な病気は治療によって回復する可能性が十分にあります。しかし、回復後に多くの方が直面するのが「再発への不安」です。

  • 「また調子を崩すのではないか」
  • 「次に再発したら、もう立ち直れないかもしれない」

このような不安は、とても自然な感情です。そして実際、精神疾患には再発リスクが高いという特徴があります。では、再発を防ぐために、どのような視点や対策が必要なのでしょうか? この記事では、現場でよく使われている考え方をもとに、具体的にご紹介します。

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「治る=元通り」ではない

精神的な不調から回復した後、「もう大丈夫」「元気になったから、また全力で頑張ろう」と思う方は少なくありません。しかし、ここに落とし穴があります。

メンタルヘルスの治療において、「症状が改善した」ということと「再発リスクがなくなった」ということは、イコールではありません。体力でいうなら、風邪が治ったあとにすぐ運動を再開するとぶり返すように、心の病も回復後こそ慎重さが求められるのです。

再発を防ぐ3つの柱

メンタル不調の再発予防には、大きく分けて以下の3つの視点が大切です。

1. 環境の調整

不調の背景には、環境ストレスが関与していることが多くあります。たとえば、過重労働、人間関係のストレス、睡眠不足、騒音、経済的不安などが積み重なると、心の余裕は奪われていきます。

再発を防ぐには、「何が自分にとってのストレス源だったか」を洗い出し、その環境を可能な限り調整することが大切です。たとえば

  • 勤務時間の見直し(時短勤務、テレワーク)
  • 苦手な業務の割合を下げてもらう
  • 休憩時間を確保する
  • 家族との役割分担を見直す

など、無理なく暮らせるバランスのとれた環境を構築していくことが、地道ながら非常に重要です。

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2. 生活習慣の安定

メンタルの不調は、生活リズムの乱れと強く関係しています。中でも重要なのが

  • 規則的な睡眠(特に就寝・起床時間)
  • 栄養バランスのとれた食事
  • 適度な運動
  • 無理のないスケジュール

「薬を飲んでいれば安心」という気持ちは分かりますが、心の健康は生活習慣の土台の上に成り立っています。とくに睡眠の質やリズムは、気分や意欲と密接に関わっているため、「寝だめ」や「夜型生活」には要注意です。

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3. 自己理解と対処スキルの習得

再発予防のカギは、「自分の傾向を理解して、悪化しそうなときに早く気づくこと」です。これには、認知行動療法(CBT)や心理教育などが効果的です。

  • 自分の「ストレス反応」にはどんなパターンがあるか
  • 不調の初期サイン(たとえば、朝起きづらくなる、人との会話がしんどくなる等)
  • 思考のクセ(例:「自分が悪い」「完璧にやらないとダメ」など)
  • 気持ちを切り替える方法(趣味、気晴らし、マインドフルネスなど)

自分の心の動きや体調の変化に敏感になることで、「再発の手前」で立ち止まることができるようになります。医師のアドバイスやこれまでの自分の症状や経過を振り返って、“自分取扱説明書”のようなものを作っておくのもおすすめです。

▶マインドフルネスに関する情報はこちら

▶認知行動療法(CBT)に関する情報はこちら

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周囲の人との関係も大切に

再発を防ぐためには、一人で抱え込まないことも重要です。信頼できる家族や友人、職場の理解者がいれば、「おかしいかもしれない」と気づいてもらえることがあります。

また、精神科・心療内科では、定期的な通院を継続することが非常に大切です。良くなったからといって自己判断で受診をやめてしまうと、小さな不調のサインを見逃してしまうことがあります。

「もう治ったから通院しなくてもいい」というよりも、「再発しないように自分の状態をチェックするために通院を続ける」と考える方が、結果的に回復の安定につながります。

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最後に「再発を恐れる必要はないが、備えることは大切」

精神疾患に限らず、慢性疾患全般において「再発リスクをゼロにすること」は非常に難しいのが現実です。しかし、「再発しても早めに対処すれば大きく崩れずに済む」という視点を持っておくことは、自分を守るうえでとても大切です。

再発を防ぐことは、「もう二度と調子を崩さないように頑張る」ことではありません。むしろ、「またつらくなっても早く気づいて、うまく立て直せるようにしておく」ための備えを持つことなのです。

心の病は、治すこと以上に「再発とどう向き合うか」が、人生の質を左右します。焦らず、丁寧に、自分のペースで「自分に合った暮らし方」を探していきましょう。

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など

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