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パニック障害になりやすい人とは

2021.04.062022.06.08

パニック障害

パニック障害になりやすい人とはどのようなタイプの人でしょうか?

パニック障害は実は珍しい病気ではありません。パニック障害と診断される人は日本人では1%と言われており、100人に1人が診断を受けていると考えられますが、実はパニック発作が1回で終わってしまったり、何度も繰り返してはいるものの病院で診断を受けていないと言われる方も非常に多いと考えられており、実はもっと多くの方がパニック症や症状に悩まれていると考えられています。

パニック障害は医療機関で診断を受けているかどうかに関係なく、そのパニック症状の辛さから外出を控えたり、仕事を転職したりなど、社会的な影響や懸念を通して、知らないうちに症状を中心的に考慮した大きな選択をしてしまいがちであるという傾向があります。そのような生活面や社会的な制限を大きく及ぼしてしまう前に、ご自身お一人で我慢しすぎてしまわず、医療機関を含めた機関へご相談されることもお薦めいたします。

ここではパニック障害になりやすい人について解説を行っております。

パニック障害になりやすい年齢は

年齢としては10代後半あたりから30代の間に発症する方が多いと言われています。特に10代に入ると発症率が増加し始め、60代以降の発症はゼロではありませんが、やや珍しいと考えられています。

心療内科メンタルクリニックのひだまりこころクリニック名駅エスカ院がパニック症について解説しております

パニック障害になりやすい人の性別とは

パニック障害には女性の方がなりやすいと言われています。男性の2~3倍女性に起きやすいと言われています。

ですが、10代~30代の方のパニック障害の率は高く、いくら男性だからといってもパニック障害になりにくいという意味ではありませんので注意が必要です。

パニック障害にかかりやすい性格の人とは

一般的に「ストレスに対して脆弱性を持っている人」に傾向があるとされていますが、決して心が弱い・打たれ弱いといった短絡的なレッテルではなく、

  • 完璧主義である
  • 感受性が高い
  • 周囲に配慮をして気を回せる
  • 不安や緊張が元々でやすい
  • 繊細である
  • こだわりが強い

等といった傾向があると言われています。一つのでも要素が当てはまる人は参考としてご覧頂けましたらと思います。

完璧主義の方

完璧主義でしっかりとこなそうとする性格だからこそ、自分のキャパを超えた業務や責務を与えられた時も完璧にこなそうとして、無理しすぎたりできなかった部分に特に注目してしまいがちで、ストレスを大きく膨らませてしまいがちであるとされています

感受性が高い方

楽しい事や美しいものに対して、共感した心や賛美の心を頂きやすい一方で、かわいそう・辛そうといったネガティブな感情にも共感の心が強く働きやすく、このような感情が継続してしまいやすい状況下で過ごすことが増えると、次第にストレスとして大きくなってしまいます。

周囲に配慮をして気を回せる

自分以外への配慮も欠かせない為、誰かが困っていたり悩んでいることに対して、一緒に対処をしたり、先回りをして心配をしたり等ができる一方で、知らずの内に自分が耐えたり我慢したりしていることに気が付いたり、それでも懸念や心配事を他者にまで広げてしまうことで気疲れや自己への抑制がストレスとしてどんどん大きく膨らんでしまう事があります。

不安や緊張が元々出やすい

昔から、ここぞという本番で、失敗したらどうしよう、失敗するといけないから用意周到に準備したりなど、本番での緊張や不安に弱い方は、ネガティブなストレスを増幅させてしまったりすることがあります。また、プラスとネガティブの両面を持った事案に取り組む場合にもネガティブの心配が大変気になってしまう等、ストレスを大きくさせてしまう事があります。

繊細である方

周囲の人たちの感情に敏感であり、怒りやイライラ、悩みなどに早期に気が付くことができるため、相手のネガティブ感情に対して大小関係なく掬い取ることができてしまうことがあります。

その結果、相手が怒っている、相手がイライラしていると感じる閾値が低い為、どうしても気にかけてしまう事が増えたり、反対に自分に向けてそのイライラや怒りが向けられた時には、ひどくショッキングな事として捉えてしまうなど、ストレスを大きくしてしまう場合があるのです。

こだわりが強い

こだわりが強い方は、自分の得意とされる場面では特にやりがいを感じるものの、一方で、自分の考えやそのこだわりで対処できない場面では、どうしたら良いのかと不安になったり、どうしようもない喪失感を感じたり、その場面に嫌悪を感じること等もあります。時としてそのネガティブな感情が付きまとうような状況下では、強く自分に対するネガティブな感情や自信低下を招いてしまう事もあり、ストレスを強く増幅させやすい場合があるのです。

上記は、あくまでも参考例として記載をしました。

性格だけでなく、その他の要因がいくつも重なって発症する

パニック障害は性格の問題ではありません、確かにこのような性格の因子はストレスを増幅させやすいきっかけにはなりますが、実際には多くの要因が複雑に絡んでパニック障害を発症します。

転職や転居、仕事量の増加、同僚や家族との人間関係、大切な人との離別、その他疲労やストレスの蓄積などの、心理的・環境的要因だけではなく、遺伝要因やそのほかの精神疾患の修飾など、様々な影響が重なって発症するのです。

但し、これらの要因が少しづつ紐解かれることは、パニック障害の治療を組み立てていく上でもとても大切ですので、ぜひご参考にしていただけましたら幸いです。

「名駅エスカ院」のパニック障害の詳しい説明はこちらから

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など

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