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状況依存的パニック発作とは
2021.03.312022.06.27
広場恐怖症
パニック障害におけるパニック発作と「状況依存的パニック発作」とは違う?
パニック発作とは、数分から10分の間に急峻に悪化する心身の苦痛な症状のことを指しています。
動悸や発汗、息のしづらさや苦しさ等ありますが、めまいや離人感、死への恐怖なども同時に押し寄せてきてしまい、本人はその場にいてもたってもいられないくらい混乱してしまったり、その時の詳細な状況ですら把握できない位周りが見えなくなってしまったり、我を忘れてしまったりしてしまうのです。
【パニック障害】状況に寄らず、予期しないパニック発作の存在が診断でも重要
このようなパニック発作は、パニック障害では「予期せず」「突然」という状況で起きてしまう事を診断にも取り入れていますが、ある特定の状況に陥ってしまうと起きてしまうパニック発作についてここでは解説をしていきます。
状況依存的パニック発作とは
広場恐怖症や限局性恐怖症などでも起きます
とある状況下や、特定の状態になると、パニック発作を起こしてしまう時それは状況依存的パニック発作と呼ばれます。
閉所や高所、更にはヘビや人ごみの中など、場面はいくつもありますが、ある特定の状況下でパニック発作が起きてしまう事があるのです。
広場恐怖症では、逃げ出せないかもしれない、助けを呼べないかもしれない・助けてもらえないかもしれないといった状況下でパニック発作が出現してしまう事も特徴です。その場合、人ごみなどでは「逃げ出せないかもしれない」「ここで発作が起きたらだれも助けてもらえないかもしれない」という不安が強く働いてパニック発作を起こしてしまうのです。
また、駅の構内やすぐに逃げ出せない状況や、駐車場や公園等でのすぐに助けを呼べないかもしれない状況下など、あらゆる場面でパニック発作が起きえます。
限局性恐怖症では、高所や閉所、ヘビや虫など特定の物質や状況に対して、恐怖が高ぶってしまう疾患ですが、このような特定の状況下でパニック発作が起きてしまう事もあるのです。
その他にも、不安症に分類されるその他の疾患や、強迫性障害やPTSD等、沢山の精神疾患で起きえます。
状況依存的パニック発作だからと言って、パニック障害の否定にはならない
パニック障害における、パニック発作の始まりは「予期せず突然」であったとしても、「また出たらどうしよう」「この場所でほっさが出たから心配」等、その後の経過に応じて状況依存的パニック発作が混在することもあります。
しかし、状況依存的パニック発作が混在しているからといって、パニック障害の診断の否定にはなりません、またパニック障害は他の精神疾患の合併が非常に高いので自己判断なさらず、医療機関迄ご相談されることをお勧め致します。
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など
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