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創作活動が心を癒す理由|絵や音楽がもたらす心理的効果
2025.03.072025.03.07
自己肯定感、非定型うつ病、うつ病
絵や音楽がもたらす心理的効果
うつ病を抱える人にとって、日々の生活は大きな負担となることがあります。しかし、そのような中でも「創作活動」は心の支えとなり、気持ちを整理する手助けをしてくれることがあります。
絵を描く・音楽を奏でる・詩を書くなどの表現活動は、単なる趣味や娯楽ではなく、心のバランスを整え、内面と向き合うための大切な手段にもなります。本記事では、創作活動がもたらす心理的なメリットについて解説します。
創作活動が心に良い理由
① 感情を表現し、整理できる
うつ病になると、自分の気持ちを言葉にするのが難しくなることがあります。「何がつらいのかわからない」「言葉にしようとすると、かえって苦しくなる」このような状態では、感情を内に閉じ込めてしまいがちです。
しかし、創作活動を通じてであれば、言葉にしなくても自分の思いを形にすることができます。例えば、無意識に選ぶ色やメロディ、言葉のリズムが、心の中の気持ちを映し出していることもあります。そうして感情を外に表すことで、自分自身を客観的に見つめるきっかけになるのです。
② 自己表現を通して自分を見つめ直せる
創作活動は、自分を知るための手段のひとつです。うつ病のときは、「自分が何を感じているのか」「何を求めているのか」がわからなくなることがあります。
しかし、作品を作る過程で、「なぜこのモチーフを選んだのか」「なぜこの言葉が浮かんだのか」と考えることで、自分の心の奥底にある思いに気づくことができます。
また、過去の作品を見返すことで、気持ちの変化に気づくこともあります。例えば、以前よりも明るい色を使うようになっていたり、表現が柔らかくなっていたりするかもしれません。そうした変化は、心の回復のひとつのサインにもなります。
③ 達成感が自己肯定感につながる
うつ病のときは、「自分には何の価値もない」と感じてしまうことが少なくありません。しかし、どんなに小さな作品でも完成させることで、「自分にもできることがある」と実感することができます。
例えば、たとえ1枚の絵を描き終えただけでも、「最後までやり遂げた」という達成感が生まれます。この達成感の積み重ねが、自信を取り戻すきっかけになることもあるのです。
④ 「今」に集中する時間を作れる
うつ病のときは、過去の後悔や未来への不安にとらわれやすく、目の前のことに集中するのが難しくなります。しかし、創作活動に没頭している間は、余計なことを考えずに「今、この瞬間」に意識を向けることができます。
これは、マインドフルネスと呼ばれる心理療法とも関連しています。創作を通じて「今に集中する」時間を持つことで、不安やストレスを軽減することができるのです。
⑤ 他者とつながる手段になる
うつ病のときは、対面でのコミュニケーションが負担になることがあります。しかし、創作活動を通じてなら、言葉を交わさなくても気持ちを共有することができます。
例えば、SNSに作品を投稿することで、誰かが共感してくれるかもしれません。また、創作コミュニティに参加することで、同じ趣味を持つ人と交流する機会が増え、孤独感が和らぐこともあります。
創作活動を無理なく続けるために
創作活動には多くのメリットがありますが、「やらなければならないもの」ではありません。うつ病のときは、無理をしないことが大切です。以下のポイントを意識しながら、自分のペースで取り組みましょう。
① 完璧を求めない
「上手に描かなければならない」「いい曲を作らなければならない」と考えると、創作がプレッシャーになってしまいます。作品の完成度ではなく、「作る過程を楽しむ」ことを大切にしましょう。
② 気が乗らないときは休む
創作が楽しく感じるときもあれば、何もしたくないときもあります。無理に続けようとせず、「今は休む時期」と割り切ることも大切です。
③ 他人と比較しない
SNSなどを見ていると、素晴らしい作品を作る人がたくさんいます。しかし、大切なのは「自分にとっての創作」です。他人と比べず、自分のペースで楽しむことを意識しましょう。
まとめ:創作は心のリハビリになる
創作活動は、感情の発散、自己表現、達成感の獲得など、さまざまな心理的なメリットをもたらします。何かを生み出すことで、自分自身と向き合い、気持ちを整理することができます。
ただし、大切なのは「無理をしないこと」。創作活動は義務ではなく、心を癒すための手段のひとつです。焦らず、自分のペースで楽しんでみましょう。
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