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「息ができない!」を乗り越える方法|パニック発作のリアルと対処法
2025.03.182025.03.23
パニック発作、パニック障害
「息ができない!」パニック発作のリアルと対処法
「息ができない!」「このまま窒息するかも…」
突然襲ってくる息苦しさや過呼吸。パニック発作を経験したことがある人なら、そんな恐怖を感じたことがあるかもしれません。でも、実はその“苦しさ”の正体を知れば、恐怖を和らげることができるんです。
今回は、パニック発作の息苦しさのメカニズムと具体的な対処法をわかりやすく解説します。
「息ができない!」の正体って?
パニック発作の息苦しさの原因は、実は「過呼吸(ハイパーベンチレーション)」によるもの。普段よりも速く浅い呼吸を繰り返すことで、血液中の酸素と二酸化炭素のバランスが崩れてしまいます。
その結果、
- 息苦しさ
- めまい
- 手足のしびれ
- 動悸
といった症状が現れます。
ここでの大事なポイントは、「酸素不足」ではなく 酸素が多すぎる 状態だということ!
呼吸をしすぎて二酸化炭素が減りすぎると、脳が「苦しい」と錯覚してしまうんです。知らないと「窒息する!」と思ってしまいますが、実際には呼吸が止まることも、命に関わることもありません。この事実を知るだけで、少し冷静になれるかもしれません。
息苦しさが悪循環を引き起こすワケ
パニック発作が怖いのは、身体の反応と「恐怖心」が悪循環を作り出すからです。
- 突然息苦しさを感じる
- 「このまま呼吸できなくなるかも!」と不安になる
- 恐怖でさらに呼吸が速くなる
- 過呼吸が悪化して、息苦しさが増す
このループに入ると、どんどん苦しくなってしまいます。でも、この悪循環を断ち切る方法がちゃんとあります!
「息ができない!」を乗り越える3つの対処法
ここでは、発作が起きたときにできる実践的な対処法を紹介します。
① 吸うより「吐く」を意識する
過呼吸状態では「吸いすぎている」ので、まずは 吐くこと を意識しましょう。
- 鼻から4秒かけてゆっくり吸う
- 口から8秒かけて、スーッと吐き出す
「吸う」よりも「吐く」時間を長めにすることで、体内の二酸化炭素バランスを整えやすくなります。深呼吸を無理にするより、吐くほうを優先しましょう。
② 「大丈夫」と自分に言い聞かせる
恐怖心が強いほど、脳が「危険!」と錯覚を続けてしまいます。
- 「これは過呼吸、酸素は足りている」
- 「必ず収まるから大丈夫」
このように、安心できる言葉を自分に繰り返すことで、不安を和らげやすくなります。
③ 今この瞬間に意識を戻す
息苦しさに意識が集中しすぎると、頭の中で恐怖がどんどん膨らんでしまいます。そんなときは「今この瞬間」に意識を向けてみましょう。
例えば…
- 近くにある物の感触を確かめる
- 「見えるものを5つ」「聞こえる音を4つ」など、周囲を観察して数える
- 足の裏の地面の感覚に集中する
意識を「呼吸」以外に向けることで、息苦しさへのとらわれを和らげることができます。
息苦しさを怖がらなくなるために
パニック発作の息苦しさは、「実際には呼吸できているのに、脳が苦しいと錯覚している状態」です。
「窒息しない」「呼吸が止まることはない」
この事実をしっかり理解しておくだけでも、不安が和らぎやすくなります。
もし、
- 息苦しさが怖くて外出を控えている
- 一人になるのが不安
という状態なら、焦らず自分に合った対処法を試しつつ、
どうしても辛いときは、あなたが安心して毎日を過ごせるように、必要なケアや治療を組み合わせることも重要です、無理をせず精神科や心療内科,メンタルクリニックなどの医療機関に相談くださいませ。
参考文献
過換気症候群について:一般社団法人日本呼吸器学会
パニック発作時の対処法:埼玉県精神科救急情報センター
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