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大人のための
メンタルクリニック
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うつかもしれない。でも誰にも相談できないあなたへ
2025.04.062025.04.08
メンタルケア、非定型うつ病、うつ病
誰にも言えない「心のしんどさ」とは
毎日をなんとか過ごしてはいるけれど、心が重く感じる。人と話すのがしんどくて、でも「元気そうに見えるね」と言われる。そんな日々に、あなたは「この程度で誰かに相談していいのかな」と、ためらっていませんか。
精神的な不調は、身体のケガや病気のように目に見えません。そのため、まわりから理解されにくく、自分自身でさえ「気のせいかもしれない」「私が弱いだけ」と思ってしまうことがあります。
でも、つらさに“理由がなければいけない”なんてことはありません。あなたのしんどさは、あなた自身が感じているものであり、それだけで十分なサインです。
なぜ相談できないのか?心のブレーキの正体
「相談したほうがいいのかも」と思いつつ、心のどこかでそれを止めてしまう。そこには、いくつかの心理的なブレーキが隠れています。
「うつ病」だと認めるのが怖い
うつ病などの病名がつくことで、自分が「本当に病気なのだ」と実感してしまうのが怖い…これはよくある反応でもあります。特に、がんばり屋の人ほど、自分を病気だと認めることに抵抗を感じやすい傾向があります。
まわりの目が気になる
「家族に心配をかけたくない」「職場に知られたらどうしよう」。
もしかしたら、相談することで、周囲に迷惑をかけてしまうのではないか…という不安も大きな要因です。
「甘え」と思われるのが怖い
日本社会ではいまだに、「心の不調は気合いで乗り越えるもの」「メンタルが弱いのは自己責任」といった考え方が根強く残っています。こうした偏見により、相談のハードルが上がってしまうのです。
これらの“心の壁”は、決してあなたのせいではありません。むしろ、多くの人が同じように感じている、ごく自然なものなのです。
相談することは「弱さ」ではなく、自分を守る行動
もしも体の具合が悪ければ、病院に行くことに抵抗はないはずです。それと同じように、心の調子が崩れたときにも、適切なケアが必要です。
精神科や心療内科で診察を受けることは、「弱いから」ではありません。それは、自分の状態に気づき、自分自身を守ろうとする行動です。むしろ“勇気ある決断”といえるでしょう。
また、相談のハードルを下げる方法もあります。
- いきなり病院に行かなくても、まずは自治体の無料相談窓口に連絡してみる
- SNSやチャット相談サービスなど、顔を見せずに話せる場所を使う
- どうしても人が怖いときは、紙に気持ちを書き出すことから始める
相談は、必ずしも「誰かに直接会って話すこと」だけではありません。あなたが少しでも安心できる方法で、第一歩を踏み出せたら十分なのです。
どうしても相談できないときのセルフケア
「それでも、誰かに話すのはまだ難しい…」そう感じる方もいると思います。
そのような時には、無理に誰かとつながろうとしなくても大丈夫です。まずは、自分自身の心をいたわる行動から始めてみてください。
① 自分を責めすぎない
「何もできない自分はダメだ」そんなふうに感じるときこそ、体も心も疲れている証拠です。責めるのではなく、「今はがんばれない時期なんだな」と、少しでも自分に優しくしてあげましょう。
② 気持ちを言葉にしてみる
頭の中にあるモヤモヤを、紙に書き出すだけでも、心は軽くなります。思考が整理され、「実は今、何がつらいのか」が見えてくることもあります。
③ 睡眠・食事・日光をあなどらない
心の元気は、体からも支えられています。
眠れていない、食べられていない、外に出られない…このどれかが続いていると、気分の落ち込みはより深くなってしまいますいです。まずは「少し早く寝る」「好きなものを少しでも食べる」「朝に窓を開けて光を浴びる」など、小さなことから始めてみてはいかがでしょうか?
④ 「安心できる時間・場所」をつくる
SNSを見すぎて疲れてしまう人は、一時的に距離を取るのも手です。
また、落ち着ける音楽、好きな香り、やわらかい毛布など、「五感で安心できるもの」を意識的に取り入れることで、脳はリラックスしやすくなります。
【さいごに】今すぐすべてを変えなくても大丈夫
あなたが感じているつらさは、決して小さなことではありません。言葉にできなくても、誰にも話せなくても、それは「助けを求めてはいけない理由」にはなりません。今は一人でも、あなたの心に寄り添おうとする人はきっといます。
どうか、自分を責めずに。少しずつ、できることからで大丈夫です。無理しないで。今はそれだけで十分です。
ひだまりこころクリニック名駅エスカ院は、患者様お一人お一人の症状に合わせた治療やケアを提案しています。お気軽にご相談くださいませ。
▷「うつ病かも…誰にも言えない悩みとその心理的背景」についても記事にて紹介しています
▶うつ病に関する記載はこちら
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など
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