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パニック症と向き合う|不安を和らげるための対処法
2025.03.072025.03.07
精神科・心療内科、メンタルケア、パニック発作、パニック障害、不安障害・不安症
不安を和らげるための対処法
パニック症は、突然強い不安や恐怖を感じ、それに伴って動悸や息苦しさ、手足の震えなどの身体的な症状が現れる疾患です。多くの人が「また発作が起こるのでは?」という恐怖を抱き、外出や日常生活に支障をきたしてしまうことがあります。しかし、適切な知識と対処法を身につけることで、不安を軽減し、少しずつ自分らしい生活を取り戻すことができます。
パニック発作のメカニズムと影響
パニック発作は、特に明確なきっかけがないにもかかわらず、突然発生することが多いです。発作時には、「このまま気を失ってしまうのでは?」「呼吸が止まるのでは?」といった強い恐怖に襲われることがあります。その結果、救急車を呼ぶケースも少なくありません。
この経験がトラウマとなり、「また発作が起こるかもしれない」と常に不安を抱えるようになると、電車や人混みを避ける、外出を控えるなどの行動が増えてしまいます。これにより、さらに不安が強まり、生活の質が低下してしまうという悪循環に陥ることもあります。
パニック症を乗り越える第一歩
パニック症と向き合うためには、まず 「発作は命に関わるものではない」 ということを理解することが重要です。
発作が起こると、身体は一時的に強いストレス反応を示しますが、その状態は長く続くものではなく、時間が経てば自然に落ち着きます。発作が起こっても、それ自体が生命の危機につながるわけではないと知ることで、過度な恐怖を軽減することができます。
また、適切なセルフケアや専門的な治療を取り入れることで、発作の頻度を減らし、日常生活への影響を少なくすることが可能です。
パニック症への具体的な対処法
1. 呼吸を整える
発作時には、呼吸が速く浅くなりやすく、それがさらなる不安を引き起こすことがあります。そんなときは、意識的に 「ゆっくりと深い呼吸」 を行うことが効果的です。
おすすめの呼吸法:
- 4秒かけて鼻から息を吸う
- 4秒間息を止める
- 8秒かけて口からゆっくり吐く
この呼吸法を繰り返すことで、副交感神経が働き、落ち着きを取り戻しやすくなります。
2. 考え方を少しずつ変える(認知行動療法)
パニック症では、「また発作が起こるかもしれない」と考えることで不安が増幅し、実際に発作が誘発されることがあります。この悪循環を断ち切るためには、自分の思考を少しずつ変えていくことが大切です。
例えば、発作が起こりそうになったときに、
✖ 「どうしよう、またパニックになってしまう!」
↓
〇 「つらいけど・・・たとえ発作が起こっても、時間が経てば必ず落ち着く」
と考えるようにすることで、不安を和らげることができます。このように認知を修正するトレーニングを続けることで、発作への恐怖心を少しずつ減らすことが可能になります。
3. 生活習慣を整える
日々の生活習慣を見直すことも、パニック発作の予防に役立ちます。
✅ カフェインを控える
カフェインは交感神経を刺激し、心拍数を上げるため、発作を誘発しやすくなります。コーヒーやエナジードリンクを控え、ノンカフェインの飲み物を選ぶのがおすすめです。
✅ 規則正しい睡眠をとる
睡眠不足は自律神経のバランスを崩し、不安を強める原因になります。決まった時間に寝る・起きる習慣をつけ、質の良い睡眠を心がけましょう。
✅ 適度な運動を取り入れる
軽いウォーキングやヨガなどは、ストレスを軽減し、リラックス効果をもたらします。無理のない範囲で体を動かすことが大切です。
4. 信頼できる人に相談する
パニック症の不安を一人で抱え込まず、家族や友人、専門家に相談することも大切です。「こんなことで悩んでいるなんて…」と気にする必要はありません。
また、精神科や心療内科では、必要に応じて 薬物療法(抗不安薬やSSRIなど)が選択されることもあります。専門家の力を借りることも、回復への大切なステップです。
焦らず、少しずつ向き合っていこう
パニック症を克服するには時間がかかることもありますが、適切な対処法を続けることで、発作の頻度を減らし、恐怖を和らげることができます。「今はつらいかもしれないけれど、少しずつ良くなっていく」そのきっかけとして、医療機関での治療も重要で、治療と並行しながら、最初から無理をしすぎず、自分のペースで少しずつ行動範囲を広げていくことも大切です。
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