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花粉症とうつ病「知られざる関係と心のケア」
2025.03.192025.03.23
神経伝達物質、季節とメンタルヘルス、うつ病
花粉症とうつ病について
春が近づくと、多くの人が悩まされる花粉症。くしゃみ、鼻水、目のかゆみといった症状だけでなく、実は「気分の落ち込み」や「うつ症状」を感じる人が増えることをご存じでしょうか?
花粉症とメンタルヘルスには、意外なつながりがあります。今回は、花粉症とうつ病の関係について詳しく解説し、つらい季節を乗り越えるための対策をお伝えします。
花粉症が心に与える影響
花粉症は、体の免疫システムがスギやヒノキなどの花粉を「異物」と認識し、過剰反応することで起こるアレルギー疾患です。しかし、単なる鼻や目の症状だけでは終わりません。花粉症が長引くと、次のような心の不調を引き起こすことがあります。
① 睡眠の質の低下
花粉症による鼻づまりや目のかゆみで、夜中に何度も目が覚めたり、寝つきが悪くなったりする人は少なくありません。質の悪い睡眠が続くと、脳がしっかりと休息できず、日中の疲労感や集中力低下につながります。この状態が続くと、うつ症状が現れやすくなるのです。
参考文献:厚生労働省「睡眠とメンタルヘルスの関係」(https://www.mhlw.go.jp)
② セロトニン不足
セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、心の安定に欠かせない神経伝達物質です。しかし、花粉症による慢性的な炎症や睡眠不足が続くと、セロトニンの分泌が低下すると言われています。セロトニンが不足すると、イライラや不安感が強まり、うつ病のリスクが高まるのです。
参考文献:National Institute of Mental Health (NIMH)「うつ病の神経科学的メカニズム」(https://www.nimh.nih.gov)
③ 花粉症による社会的孤立感
花粉症がひどいと、外出や人との交流を避けたくなりますよね。「外に出たら症状が悪化する」「周りに迷惑をかけるかも」といった思いから、引きこもりがちになりやすくなります。結果として、社会的孤立や自己否定感が生まれやすくなり、これもうつ病を引き起こす一因となるのです。
参考文献:日本アレルギー学会「アレルギー疾患と精神的健康」(https://www.jsaweb.jp)
花粉症とうつ症状を和らげるための対策
つらい季節を乗り越えるために、花粉症の症状だけでなく心のケアも同時に行うことが大切です。
✅ ① 花粉症の早期対策を徹底する
症状を軽減させることが、心の負担を減らす第一歩です。
- 薬の服用➡抗ヒスタミン薬や点鼻薬を早めに取り入れる
- 花粉対策➡外出時はマスクやメガネを活用し、帰宅後は衣服を払う
- 部屋の空気清浄➡空気清浄機を使って室内の花粉を取り除く
参考文献:厚生労働省「花粉症対策ガイドライン」(https://www.mhlw.go.jp)
✅ ② セロトニンを増やす生活習慣
セロトニンの分泌を促すために、日光浴や軽い運動を取り入れてみましょう。特に朝の散歩は、セロトニンの生成を助けるとされています。
- 朝日を浴びる➡毎朝10~15分、日光を浴びる
- リズム運動をする➡ウォーキングやヨガなど、一定のリズムを繰り返す運動が効果的
- バランスの良い食事➡トリプトファンを多く含むバナナ、乳製品、大豆製品を意識的に摂る
参考文献:国立精神・神経医療研究センター「セロトニンと精神健康」(https://www.ncnp.go.jp)
✅ ③ 心の不調に早めに気づき、相談を
「いつもより気分が落ち込む」「何もやる気が起きない」など、うつ症状が続く場合は、無理せず専門家に相談することが大切です。心療内科やメンタルクリニックでは、精神療法や薬物療法など、お一人お一人の症状に応じて、適切な治療方法を提案してもらえます。
参考文献:日本うつ病学会「うつ病の診療ガイドライン」(https://www.secretariat.ne.jp/jsmd)
まとめ
花粉症とうつ病は、身体と心の両面で密接につながっています。花粉症がつらい季節こそ、症状の対策だけでなく、自分の心にも目を向けてみませんか?
今回紹介した3つのケア
- 花粉症対策を徹底して、症状を最小限に抑える
- セロトニンを増やす生活習慣を取り入れる
- 気持ちの落ち込みが続く場合は早めに相談を
▶うつ病に関する記載はこちら
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