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“月曜の朝がつらい”の正体と、うつ病との違いを整理してみる
2025.04.252025.04.28
月曜症候群・週明け症候群、抑うつ、うつ病
月曜日の朝のつらさとは
月曜日の朝、仕事や学校に行くのが億劫で仕方ない。そんな気持ちに悩まされる人は多いのではないでしょうか。毎週繰り返される「月曜の朝のつらさ」を感じることが、普通のことであり、ある意味では自然なことだと思うかもしれません。しかし、この「月曜の朝がつらい」という感覚が、単なる一過性のものではなく、長期的に続く場合、場合によっては精神的な健康状態に関わる兆候かもしれません。
今回は、月曜の朝に感じる「つらさ」の正体と、それがうつ病や他の精神的な問題とどのように関連しているのかを整理し、その違いを明確にしてみたいと思います。
月曜の朝のつらさはどのような時におきるのか?
「月曜日は憂鬱」と感じるのは、実は多くの人が経験することです。土日を自由に過ごした後、仕事や学校に戻ることに対する心理的な抵抗感を抱くことは自然な反応です。このような「月曜症候群」や「週明け症候群」とも呼ばれるものは、特に過労や精神的な疲労が溜まっているときに強く感じられます。
このようなつらさは一時的なものであり、仕事が始まればだんだんと落ち着くことが多いです。しかし、問題はこれが長期的に続く場合や、そのつらさが激しくなったり、他の症状とともに現れたりする場合です。この場合、単なる「月曜の憂鬱」ではなく、精神的な健康に関わる問題が潜んでいる可能性が考えられます。
月曜日の朝がつらい理由とは?
月曜日の朝に感じる「つらさ」は、いくつかの原因が考えられます。
(1) 週末の生活リズムの乱れ
土日の自由な時間に慣れてしまうと、月曜の朝に仕事モードに切り替えるのがつらくなることがあります。例えば、土日に寝過ぎたり、夜遅くまで起きていたりすると、体内時計が乱れ、月曜の朝に急激な切り替えが必要となり、それが心身に負担をかけます。
(2) 過度なストレスや仕事のプレッシャー
「月曜の朝がつらい」という気持ちが、仕事や学校に関する過度なストレスやプレッシャーから来ている場合もあります。仕事に対する不安やプレッシャーが大きく、月曜日の始まりにそれを再度実感することが、心理的な負担となります。
(3) 休養不足や身体的疲労
土日に休養しきれなかった場合、身体的な疲労が残っていることが、月曜の朝の「つらさ」に繋がります。身体が十分に休息を取れていないと、月曜日を迎える体力が足りず、気分も沈みがちになります。
月曜日のつらさと“うつ病”の違い
月曜の朝がつらいと感じることは、必ずしも病気を示唆するものではありません。しかし、この感覚が長期間続き、他の症状が現れる場合は、うつ病などの精神的な疾患が関係している可能性もあります。ここで重要なのは、月曜のつらさがどのように変化し、どのような状況で現れるかです。
(1) うつ病の症状と月曜のつらさの違い
- 月曜のつらさは、通常、週明けに特有の感覚であり、週の初めに感じる一時的な憂鬱や疲れ、または仕事への不安が原因となります。しかし、これに関しては時間が経てば回復しやすく、生活リズムや状況が改善されることで自然と軽減されます。
- うつ病の場合、月曜日に特別な原因がなくても「朝起きるのがつらい」「一日を始めるエネルギーがない」と感じることが続きます。これが1週間どころか、数週間、数ヶ月続くことがあります。また、興味や楽しさを感じにくくなる、自分に価値がないと感じる、睡眠や食欲の異常、集中力の低下など、月曜だけでなく日常的に続く症状があります。
(2) 月曜のつらさの症状に加えて見られるうつ病のサイン
もし月曜の朝だけでなく、日常的に疲れやすさ、気力の低下、無気力感が続くようなら、うつ病の初期症状である可能性もあります。また、自己評価が低くなったり、過度に自分を責める気持ちが強くなったりする場合も注意が必要です。
うつ病の診断基準
うつ病の診断基準には、次のようなものがあります。月曜の朝だけの「つらさ」と比較して、長期間にわたって続く場合や、生活全体に影響を及ぼすような場合には専門家の診断を受けることが重要です。
- 抑うつ気分➡ほとんど毎日、ほとんどの時間にわたって、何も楽しいと感じられなくなり、悲しみや空虚感を感じる。
- 興味・喜びの喪失➡日常的な活動や趣味への興味が急激に失われる。
- エネルギーの欠如➡日常生活を送るのに必要なエネルギーが不足し、活動が極端に遅くなる。
- 身体的症状➡食欲の変化や不眠、過眠、体重の増減などの身体的症状が現れる。
これらの症状が2週間以上続く場合、うつ病の可能性が高くなります。
月曜のつらさを改善する方法
月曜の朝のつらさを和らげるためには、次のような方法が有効です。
- 週末の過ごし方を見直す➡土日に生活リズムが乱れないように、規則正しい睡眠を心がけ、休養をしっかりとることが大切です。
- 仕事のストレスを軽減する➡月曜日に感じるプレッシャーを軽減するために、週末に少しでもタスクを片付ける、または仕事の優先順位を明確にしておくことが有効です。
- 心のケア➡リラクゼーション法を取り入れることで、心の負担を軽減します。深呼吸や軽い運動、瞑想などが有効です。
まとめ
「月曜日の朝がつらい」と感じるのは、多くの人にとって自然な反応の一つでもあります。ただし、こうした感覚が長く続いたり、他にも体調や気分の不調が現れたりする場合は、うつ病など精神的な健康問題が背景にある可能性も考えられます。
一時的な疲れやストレスであれば深刻に捉える必要はありませんが、もし日常生活に支障をきたすほどつらさが強まってきた場合は、早めに専門の医療機関へ相談することが大切です。自分自身の心と体の変化に気づき、適切にケアしていくことが、心の健康を守るための大きな一歩となります。
名古屋ひだまりこころクリニック名駅エスカ院は名古屋駅から徒歩1分の心療内科,精神科,メンタルクリニックです。お気軽にご相談くださいませ
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など
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