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「春バテ」とは?季節の変わり目で心と体が重い理由
2025.03.182025.03.29
季節とメンタルヘルス、寒暖差疲労、五月病、うつ病
「春バテ」って知ってる?ポカポカ陽気なのに心と体が重い理由
春といえば、暖かくなり桜が咲き誇る季節。新しいスタートを切る人も多いでしょう。しかし、そんな明るい季節にもかかわらず、「なんだか体がだるい」「気分が沈む」「やる気が出ない」と感じる人が増えています。それが、いわゆる『春バテ』です。
今回は、春バテの正体や原因、メンタル面への影響、そしてその対策について、メンタルクリニックの視点から深掘りしていきます。
春バテとは?
「春バテ」とは正式な医学用語ではありませんが、春先特有の体調不良やメンタル不調を指す言葉として広まっています。具体的には、次のような症状が見られます。
- 体がだるい、疲れが取れない
- 朝起きるのがつらい、眠い
- 頭が重い、集中できない
- 気分が落ち込みやすい、イライラする
- 無気力ややる気の低下
これらの症状、まるで夏の「夏バテ」の春版ですよね。では、どうして春にこんな状態になるのでしょうか?
春バテの原因 「身体と心に何が起きている?」
① 気温や気圧の変化
春は冬の寒さから一気に暖かくなる季節。さらに、天気も変わりやすく、寒暖差や気圧の上下が激しくなります。これにより、自律神経が乱れてしまい、疲労感や倦怠感が出やすくなるのです。
② 生活リズムの乱れ
春は進学や就職、異動など生活環境が大きく変わる時期。新しい環境への適応にエネルギーを使い、無意識のうちに心身に負担がかかります。さらに、春は日照時間が伸びることで、体内時計がずれてしまうことも不調の一因に。
③ ホルモンバランスの変化
春になると、陽の光を浴びる時間が増えることで「セロトニン」という幸せホルモンが分泌されます。一見、いいことのように思えますが、その反動で「メラトニン」という睡眠を促すホルモンのバランスが崩れ、不眠や疲労感が生じることも。
④ メンタル面へのプレッシャー
春は「新しいことを始めなきゃ!」という無意識のプレッシャーを感じやすい季節です。周りの変化やSNSのキラキラ投稿を見て、「自分も頑張らなきゃ」と焦ることで、知らず知らずに心が疲れてしまいます。
春バテ対策「メンタルクリニックが勧める5つのセルフケア」
① 生活リズムを整える
朝はなるべく同じ時間に起き、夜はスマホを控えてしっかり眠る習慣を作りましょう。規則正しい生活リズムが、自律神経の安定につながります。
② バランスの良い食事を意識する
ビタミンB群や鉄分、たんぱく質をしっかり摂ることで、体のエネルギー不足を補いましょう。春野菜にはデトックス効果も期待できます。
③ 軽い運動を取り入れる
ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かすと、心もリフレッシュします。特に日光を浴びながらの散歩はセロトニンの分泌を促し、気分の安定に役立ちます。
④ 「頑張らない日」を作る
春はどうしても「新しいことをしなきゃ!」と思いがちですが、「今日は休んでもいい」と自分を許す日を作ることも大切です。SNSから少し距離を置くのも効果的です。
⑤ 心がつらい時は専門家に相談を
春バテが長引いたり、どうしても気持ちが沈んでしまうときは、無理せずメンタルクリニックや心療内科・精神科などの医療機関に相談することをおすすめします。うつ病や不安障害への兆候であることも少なくなく、早めのケアが、早い回復につながります。
ひだまりこころクリニック名駅エスカ院では、春バテを含む季節の変わり目に起きやすい心の不調に寄り添い、丁寧なサポートを行っています。ひとりで抱え込まず、気軽にご相談ください。
まとめ「春バテと上手に付き合おう」
春は、新しい出会いや挑戦が増える素敵な季節。でも、だからこそ無理をせず、自分の心と体を大切にすることが何よりも重要です。「春バテかな?」と思ったら、ぜひ今回ご紹介したセルフケアを試してみてください。
心が重いと感じるのは、あなたが弱いからではありません。春特有の変化に反応しているだけなのです。自分を責めすぎずに、ゆっくりと春や新生活の環境に順応していきましょう。
参考文献
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「自律神経の仕組みと役割」
- 日本気象協会「気象と体調の関係」
- 『季節の変わり目とメンタルヘルス』医学書院
- 日本睡眠学会「睡眠ホルモン・メラトニンとセロトニンの関係」
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など
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