突然涙が出る、感情が抑えられない、“情緒不安定”の裏側にある心の状態について名古屋ひだまりこころクリニック名駅エスカ院が解説

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突然涙が出る、感情が抑えられない、“情緒不安定”の裏側にある心の状態とは

2025.06.092025.06.09

抑うつ、うつ病、双極性障害・躁うつ病

突然涙が出る、感情が抑えられない、“情緒不安定”の状態とは

職場でふと涙がこぼれた。

家族のちょっとした一言に、異常なくらいイライラしてしまった。さっきまで普通に過ごしていたのに、急に不安でいっぱいになる。

このように、自分でも感情の変化が制御できない状態を「情緒不安定」と表現する方は多いです。しかし、そうした状態が頻繁に起こる、あるいは生活に支障をきたしている場合、それは単なる気分の問題ではなく、精神的・神経的な不調のサインである可能性も考えられます。

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「情緒不安定」とは医学用語ではないが、重要な症状のひとつ

まず前提として、「情緒不安定」という言葉は医学的な正式診断名ではありません。しかし、患者さんの主訴として非常に多く用いられ、診断の手がかりになる重要な症状群です。

医学的には、以下のような症状を含む場合、「情緒不安定」という訴えが出てくることがあります

  • 感情の起伏が激しい(特に怒りや涙が突発的に出る)
  • ストレス耐性が著しく下がっている
  • 周囲の言動への過敏反応
  • 自己評価が極端に下がるか、急変する
  • 一貫性のない思考・行動パターン

こうした症状の背景には、ストレス反応、気分障害、発達特性、あるいはホルモンバランスの変動など、さまざまな因子が関与している可能性があります。

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背景にある代表的な精神疾患・状態

以下のような疾患・状態が、「情緒不安定」という自覚症状の背景に隠れていることがよくあります。

うつ病・抑うつ状態

気分の落ち込みだけでなく、涙もろさ、イライラ、焦燥感、判断力の低下など、感情のコントロールが難しくなるケースがあります。特に「非定型うつ病」では、過敏性や拒絶への恐れが強く出ることがあります。

双極性障害(躁うつ病)

気分の上下が周期的に変化する疾患です。軽躁状態では感情の抑制がきかなくなり、攻撃的・衝動的になることもあります。本人には自覚が少ない場合が多く、周囲からの指摘で気づくケースも。

③ 境界性パーソナリティ障害(BPD)

感情の揺れが非常に激しく、人間関係も不安定になりやすい特徴があります。見捨てられることへの恐怖から、突発的な行動に出ることも。慢性的な空虚感を訴える人も多いです。

PMDD(月経前不快気分障害)

女性ホルモンの変動に関連して、月経前に抑うつ、怒り、涙もろさなどが強く現れる症状。月経周期に連動する情緒不安定がある場合は、PMDDの可能性があります。

発達特性(ADHD・ASDなど)

注意力・感覚処理の特性からくるストレスの蓄積により、感情が爆発することがあります。「他人の言葉を真に受けすぎて傷つく」「思った通りにいかずパニックになる」といった形で現れる場合も。

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身体的要因との関連にも注意が必要

情緒の不安定さは、ホルモンバランスや睡眠障害、栄養の偏りなど、身体的な問題によっても引き起こされます。

たとえば

  • 睡眠不足や睡眠の質の低下
  • 更年期障害に伴うホルモンの変化
  • ビタミンB群や鉄分の欠乏
  • 甲状腺機能の異常(特に甲状腺機能亢進症)

こうした要因は、血液検査などで確認可能なケースもあるため、心療内科・精神科と内科的視点の両面からアプローチが必要です。

「心が弱い」のではなく、「負荷が高すぎる」状態

情緒の揺れや涙もろさ、イライラは、決して“心が弱いから”ではありません。むしろ、それは心と身体が過剰なストレスにさらされた結果として出てきている反応です。

現代は以下のような負荷が多層的にのしかかっています

  • 常時接続の情報環境(SNSや通知疲れ)
  • 職場のハイペースな要求
  • 家庭内での無意識の役割過多
  • 経済的不安・将来への見通しのなさ

これらが複雑に絡み合うことで、脳の感情制御システム(扁桃体や前頭前野)のバランスが崩れやすくなるのです。

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医療機関でできること

「ちょっと情緒不安定かも」と感じた段階で受診するのは、決して大げさではありません。以下のようなアプローチで、状態を客観的に把握・改善することが可能です。

支援内容 詳細
心理検査 気分・性格傾向・発達特性の評価
カウンセリング 感情のパターンや背景要因の整理
薬物療法 不安や衝動を抑える薬の処方
ライフスタイル調整 睡眠・食事・生活リズムの見直し
医療連携 必要に応じて内科・婦人科との連携も可

症状が軽いうちにケアを始めることで、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。

「感情が不安定」は“放っておかない方がいい”サイン

感情がコントロールできない、涙が勝手に出てしまう…こうした症状が続いているとき、それは心の過負荷状態にある場合もあります。無理に「気のせい」とやり過ごすのではなく、まずは専門家に相談し、現状を正しく把握することも大切です。

心療内科や精神科は、こうした“言葉にしにくいこころの揺らぎ”に対してこそ、意味のある支援を提供できる場所でもあります。お一人で抱え込みすぎず、精神科や心療内科,メンタルクリニックまでご相談くださいませ。

名古屋ひだまりこころクリニック名駅エスカ院は名古屋駅から徒歩1分の心療内科,精神科,メンタルクリニックです。お気軽にご相談くださいませ。

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など

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