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「自律訓練法」で月経前症候群のセルフケアを!

2021.05.072022.06.08

月経前症候群・PMS/月経前不快気分障害・PMDD

月経が近づくと、毎月のことと分かっていてもイライラしたり、しんどい思いをする女性は多いと思います。しかし、「みんな我慢しているものだし…」、「仕事で毎月病院に行けない」といったことから、何とかしのいでいる人が多いのではないでしょうか。

この記事では、月経前症候群で悩んでいる女性からニーズのあった自律訓練法の方法について解説します。

月経前症候群のセルフケアの現状

月経前1週間ぐらい前から心身に不快な症状が出る月経前症候群(premenstrual syndrome:PMS)。駿河は2016年に子どもと同居していない正社員女性659名を対象に、PMSの症状やどんなセルフケアを行っているか、また学習したいセルフケアの方法などについて調査を行いました。その結果、以下の興味深い結果が分かりました。

  • ・中・重症群の45.1%がセルフケアを行っていなかった【セルフケアを行わない理由】…何かするのは面倒くさい、わざわざ休暇を取れない、仕事中にケアする時間はないなど
  • ・セルフケアで主なものは、睡眠、横になる、腹部を温めるなどであった
  • ・学習ニーズが特に高かったのは、アロマセラピー、自律訓練法、イメージ法であった

2016年と少し前の調査なので現在とでは多少は状況が違っているかもしれません。しかし、それでも中・重症と症状が重いにもかかわらず約半数の女性がセルフケアをしていないというのに驚かれる方も見えるのではないでしょうか。

幸い、ニーズの高かった自律訓練法は慣れれば自宅だけではなく職場でもできるリラクセーション方法です。ぜひ、この記事で自律訓練法の方法を知ってほしいと思います。

月経前症候群の自律訓練法について心療内科が解説

自律訓練法とは

一言で言えば、自律訓練法とは自分への暗示を行うことでリラックスする方法です。自律訓練法以外にも色々なリラクセーション法がありますが、特にイメージするのが得意な方は自律訓練法が実践しやすいでしょう。

自律訓練法の準備

自律訓練法を行うにあたり、くつろいだ姿勢になりましょう。姿勢は、仰向けに寝た姿勢でも、椅子に座った姿勢でも構いません。また、髪ゴムなどのヘアアクセサリーや時計や眼鏡、可能であればベルトなど体を締め付けるものは外してください。最初のうちは暗く静かな部屋で行うと、よりリラックスしやすいでしょう。

自律訓練法の実践

①「気持ちが落ち着いている」と4~5回頭のなかでゆっくりと唱えます。そうすると、だんだん気持ちが落ち着いてきます。

②「右手が重い」と4~5回頭のなかでゆっくりと唱えます。そうすると、だんだん右手が重くなった感じがしてきます。同じように、「左手が重い」「両手が重い」「右足が重い」「左足が重い」「両足が重い」「両手、両足が重い」という言葉も4~5回ずつ頭のなかで唱えていきましょう。

③「右手が温かい」と4~5回頭のなかでゆっくりと唱えます。そうすると、少しずつ右手が温かくなった感じがしてきます。この言葉を自分に言い聞かせることで、ストレスによって流れが悪くなった血液が手や足など体の隅々までめぐらすことができるので、温かくなってくるのです。同じように、「左手が温かい」「両手が温かい」「右足が温かい」「左足が温かい」「両足が温かい」「両手、両足が温かい」という言葉も4~5回ずつ頭のなかで唱えていきましょう。

ここまでの段階でもリラックス効果を十分に得ることはできますが、実は正式な自律訓練法はこの後も続いていきます。ただし、「鼓動が規則正しく打っている」「呼吸が楽になる」などの催眠フレーズは心臓や呼吸器などに病気がある人の場合、禁忌となる場合もあります。そのため、これ以降は専門家の指導の元でおこなうほうが安心でしょう。

自律訓練法の注意点

自律訓練法では以下の3点に注意しましょう。

「リラックスしよう」と考えてはいけません。心身が緩やかになっていく感覚に身を任せましょう。

②上記で出てきた催眠フレーズはそのまま繰り返してください。テレビで見る催眠術では「だんだん重くなる」という言葉が多いと思いますが、こういった表現は自律訓練法では用いません。

③自律訓練法は自己暗示なので、行った後はぼんやりした状態になっています。そのため、必ず意識を目覚めさせなければいけません。ゆっくり指を1本ずつ動かす、両腕に力を加える、手を上に挙げてグーッと背伸びをする、足踏みをするなどして必ず体を起こしましょう。

まとめ

働いているとなかなか休暇や時間を取れないため、ついPMSを放置してしまいがちな女性も多いようです。しかし、PMSは閉経するまでの長い間付き合わないといけない方も多いはずです。少しでも楽に付き合ってほしいと思います。

この記事ではPMSのセルフケアとしてニーズの高かった自律訓練法の紹介をしました。自律訓練法は広く知られたリラクセーション法だけあって効果はありますが、セルフケアには限界があります。あまりにPMSの症状が重い場合は、専門の心療内科や産婦人科に相談しましょう。

引用文献

駿河絵理子 (2016).  子供と同居していない正社員女性における月経前症候群の症状と
職業性ストレスおよびセルフケア学習ニーズとの関連 国際医療福祉大学学会誌, 21, 18-30.

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