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うつ病の初期症状とは?早期発見のために知っておきたいポイント
2025.03.292025.03.29
初期症状、非定型うつ病、うつ病
うつ病の初期症状への理解について
うつ病は、日本国内で約15人に1人が経験するといわれるほど身近な精神疾患です。
うつ病は単なる「気持ちの落ち込み」ではなく、「脳の機能障害」として医学的に認識されています。適切な治療と対処を行うことで回復が可能な病気であり、早期発見・早期治療が重要です。
特に近年、社会的なストレスの増加に伴い、うつ病を含む気分障害の患者数が増加傾向にあります。しかし、多くの方にとっては初めてうつ病にかかるという方が少なくなく、うつ病に対する知識や理解が十分に進んでいないこともあり、適切な対応やケアがまだ行き届いていないのが現状です。
うつ病の初期症状とは?
うつ病は、心の状態だけでなく、身体にもさまざまな症状を引き起こします。特に初期の段階では、自分でも気づかないうちに変化が現れます。
精神的な症状(本人が感じるサイン)
うつ病の代表的な症状として、以下のような精神的変化が挙げられます。
- 何をしても楽しめない、興味を持てなくなる
- 理由もなくイライラする、焦燥感がある
- いつもよりも涙もろくなる
- 自分を責める気持ちが強くなる
- 些細なことでもネガティブに考えてしまう
- 集中力が低下し、考えがまとまりにくくなる
- 希死念慮(死にたい気持ち)が出てくる
身体的な症状(身体に現れるサイン)
うつ病は脳の異常によって引き起こされるため、気分の変化だけでなく、身体的な不調も伴うことが多いです。
- 睡眠障害(寝つきが悪い、途中で目が覚める、過眠)
- 食欲の変化(食欲不振、過食)
- 疲労感(十分に休んでも疲れが取れない)
- 身体の痛み(頭痛、肩こり、胃の不快感など)
- 動悸や息苦しさ
- 性欲の低下
周囲が気づく変化(行動のサイン)
本人が自覚しにくい場合でも、家族や同僚が以下のような変化に気づくことがあります。
- 表情が暗くなる、笑顔が減る
- 会話が減り、反応が鈍くなる
- 仕事や家事のパフォーマンスが低下する
- 飲酒量や喫煙量が増える
- 身だしなみに無頓着になる
うつ病の初期症状が続く期間と診断基準
通常の気分の落ち込みは時間とともに回復するものですが、うつ病の場合、これらの症状が 2週間以上 続くことが特徴です。特に、「日常生活に支障をきたすレベル」で気分の落ち込みや身体の不調が続く場合は、うつ病の可能性が高くなります。
もし上記の症状にいくつか当てはまる方がいらっしゃいましたら、心療内科,精神科,メンタルクリニックなどへ遠慮なさらずご相談くださいませ。
精神科や心療内科では、DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル)やICD-10(国際疾病分類)といった診断基準を基に、医師が総合的に判断します。
うつ病の初期症状に気づいたら?
1. 無理をせず、休息を取る
うつ病の初期段階では、無理に頑張りすぎると症状が悪化する可能性があります。仕事や家事の負担を減らし、十分な休息を取ることが重要です。
2. 専門の医療機関を受診する
うつ病は適切な治療によって回復が可能な病気です。自己判断せず、心療内科や精神科を受診しましょう。特に以下のような場合は、早めの受診をおすすめします。
- 症状が2週間以上続く
- 日常生活に支障が出ている
- 希死念慮がある
3. 周囲のサポートを受ける
一人で抱え込まず、家族や友人、職場の上司など信頼できる人に相談しましょう。サポートを受けることで、精神的な負担を軽減できます。
4. セルフチェックを活用する
すぐに病院に行くのが難しい場合は、厚生労働省や精神保健福祉センターが提供している「うつ病自己診断チェックリスト」を活用してみるのも一つの方法です。
ですが、抑うつ状態やうつ病の可能性が高い場合程早めに医療機関へご相談されることをお勧めいたします。
まとめ
うつ病は決して珍しい病気ではなく、誰にでも起こる可能性があります。しかし、うつ病の初期症状に関する正しい知識を持ち、早期に対処することで回復の可能性を高め再発や症状の遷延化を防ぐことができます。
- 気分の落ち込みやイライラ、涙もろさが2週間以上続く場合は要注意
- 身体的な不調(食欲不振、不眠、倦怠感)が続く場合もチェックが必要
- 周囲の人が気づく変化にも目を向ける
- 医療機関の診察を受けることが早期回復につながる
うつ病の初期症状として記事にて紹介いたしました。「もしかして…」と感じたら、遠慮なさらず早めに医療機関に相談することが大切です。
参考文献・公的機関の情報
- 厚生労働省 こころの健康(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/seishin/index.html)
- 日本精神神経学会 うつ病ガイドライン(https://www.jspn.or.jp/guideline/depression)
- 世界保健機関(WHO) うつ病の診断基準(https://www.who.int/mental_health/management/depression/en/)
▶「うつ病の初期症状とは?放置するとどうなる?」についても記事にて紹介をしています
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