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『軽いうつ』ってどういう状態?本当に“軽い”だけで安心していいの?

2025.04.182025.04.20

抑うつ、不安障害・不安症、うつ病

最近、なんとなく元気が出ない。でも症状は軽いし、大丈夫…?

日常の中で、ふとしたきっかけで心の調子が崩れることは誰にでもあります。そんなときによく耳にするのが「軽いうつ」という言葉です。

  • 「まだ病院に行くほどじゃないけど、なんとなく毎日がつらい」
  • 「気分は沈んでいるけど、仕事には行けている」

こうした状態を、“軽いうつ”と表現する人は少なくありません。

でも、本当にそれは“軽い”だけで済むものなのでしょうか?そして、「抑うつ」との違いはあるのでしょうか?

この記事では、軽いうつの正体と、重症化を防ぐために知っておきたい視点を専門家の立場から解説していきます。

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「軽いうつ」は医学的には“うつ病の軽症”とは限らない

まず確認したいのは、「軽いうつ」という言葉は、正式な診断名ではないということです。

精神科医が使う診断名には、「うつ病(大うつ病性障害)」や「抑うつ状態」「気分変調症」などがありますが、「軽いうつ」という表現はあくまで一般的な感覚の言葉であり、医学的に定義されたものではありません。

つまり、「軽いうつ」と感じている状態が…

  • 軽症のうつ病
  • 一過性の抑うつ状態(ストレス反応など)
  • 気分変調症(長期間続く軽めのうつ状態)
  • 適応障害の一部症状

など、さまざまな状態に当てはまる可能性があるのです。だからこそ、「軽いから大丈夫」と思い込まず、自分の状態を丁寧に見つめ直すことが大切になります。

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抑うつとは?うつ病とは何が違うのか

「軽いうつ」と似たような言葉に「抑うつ(よくうつ)」というものがあります。

抑うつ(状態)

  • 一時的な気分の落ち込み
  • ストレスや疲労、環境の変化で起こることが多い
  • 日常生活は何とかこなせることが多い
  • 原因がなくなれば回復することもある

うつ病(障害)

  • 明確な原因がない場合も多い
  • 持続的で深刻な気分の低下
  • 無気力・絶望感・強い自責感などが特徴
  • 食欲・睡眠の乱れ、思考力の低下なども伴う
  • 日常生活に支障が出るレベル

つまり、抑うつは“状態”であり、うつ病は“病気(障害)”であるという違いがあります。また、抑うつは回復の見込みも高い一方、うつ病は長期化や再発のリスクもあるため、より慎重な治療が必要です。

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「軽いから大丈夫」は、本当にそう?

実際、診察室で多くの方が口にする言葉に、こんなものがあります。

  • 「まだ寝れてるから大丈夫です」
  • 「仕事には行けてるので」
  • 「休んだら甘えになる気がして…」

こうした言葉の裏には、「本当はつらいけど、相談するのはためらわれるから我慢しよう」という心理が見え隠れします。

しかし、“動けている=大丈夫”とは限りません。心の不調は、表面上は普通に見えても、内側でじわじわとエネルギーを消耗していることがあるからです。

とくに、以下のような状態が続いている場合は注意が必要です。

  • 何をしても楽しく感じない
  • 仕事以外の時間は横になってばかり
  • 休日に何もする気が起きない
  • 以前できていたことが億劫になっている

これらは、“軽いうつ”ではなく、すでに軽症~中等症のうつ病に差しかかっているサインかもしれません。

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放置するとどうなる?重症化リスクと慢性化

うつ病は「風邪みたいなもの」と言われることもありますが、放っておくと長期化・重症化するリスクがある点では、むしろ“こじらせた風邪”に近いものです。

放置が招くリスク

  • 一時的だった抑うつが慢性化し、気分変調症になる
  • 軽症うつ病が中等症・重症へ進行
  • 焦燥感や希死念慮(死にたい気持ち)が出てくる
  • 仕事や家庭生活に深刻な支障が出る
  • その後の回復に時間がかかるようになる

だからこそ、「軽いから」と我慢を重ねるのではなく、“軽いうちにケアする”ことが何より大切なのです。

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早めの対応で、重症化を防ぐことはできる

ここでお伝えしたいのは、「うつ病になる前に対処できる」「時間をかけすぎずに対処を始める」ということが大切です。実際、軽度の抑うつやうつ病の初期段階では、環境の見直しや心理的支援だけで症状が改善するケースも多くあります。

軽いうちにできること

  • ストレスの原因を可視化する(職場、人間関係など)
  • 心理療法など気軽に話せる場所を活用する
  • 生活リズム(睡眠・食事・運動)を整える
  • 一時的な休養をとる
  • 精神科・心療内科で早めに相談する

医療機関に行く=薬を飲まされる、というイメージを持たれる方もいますが、初期のうちは薬を使わずに様子を見る対応も実は少なくありません。

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【まとめ】“軽い”からこそ、見逃さないでほしい

「軽いうつ」と感じている状態の中には、回復途中の疲労かもしれないし、うつ病の入り口かもしれません。大切なのは、“軽い”と片付けることではなく、“今の状態を正しく理解すること”です。

心のサインに気づいてあげられるのは、他でもないあなた自身です。誰かと比べて「まだ大丈夫」と我慢するよりも、自分の中にある「ちょっと違うかも」という感覚を、大切にしてみてください。

そして、もし「軽いうつ」と感じる状態が数週間以上続くようなら、一度専門家に相談することをおすすめします。

心は、早めにケアするほど、回復しやすい…それが精神医療の基本です。

名古屋ひだまりこころクリニック名駅エスカ院も、うつ病の診療治療も行っている心療内科,精神科,メンタルクリニックです。患者様お一人お一人の症状に合わせて、治療ケアを提案いたしております。お気軽にご相談くださいませ。

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など

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