人と一緒にいると疲れる…「社会的疲労」が蓄積するとどうなる?について名古屋ひだまりこころクリニック名駅エスカ院が解説

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人と一緒にいると疲れる…「社会的疲労」が蓄積するとどうなる?

2025.06.172025.06.18

社会的疲労、自閉症スペクトラム・ASD、HSP、大人の発達障害・ADHD

人と一緒にいると疲れる…「社会的疲労」が蓄積するとどうなる?

職場の会議、取引先とのやりとり、友人とのランチ

何気ない日常の中で「人と関わること」自体が、いつの間にか強い疲労として蓄積していませんか?

  • 「人といるだけでぐったりする」
  • 「誰かと話したあとに動けなくなる」

そんな状態が続いている場合、“社会的疲労”が心身に影響を及ぼしている可能性があります。

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社会的疲労とは?

社会的疲労とは、「他者と関わることによって蓄積する心の疲労感」のことです。身体的には何もしていなくても、会話や空気を読むこと、表情や言葉を選ぶことなど、無意識に行っている“対人対応”の繰り返しが、心を大きく消耗させます。

これは単なる「人見知り」や「内向的な性格」とは別で、脳と神経が高度に働いてしまうことによる認知的な疲労です。

どんな人が“社会的疲労”を感じやすい?

社会的疲労は、特定の性格や特性をもつ人に顕著に現れることがあります。

① HSP(Highly Sensitive Person)

周囲の表情や雰囲気を過敏に察知し、空気を読みすぎる傾向があります。そのため、人と一緒にいるだけでエネルギーを消耗しやすい傾向があります。

▶HSPに関する記事の説明はこちらから

② ASD(自閉スペクトラム症)

言葉や非言語的なコミュニケーションの解釈に注意を要することが多く、対人場面での“演技的な対応”が慢性化しやすいです。

▶ASDに関する記事の説明はこちらから

③ ADHD(注意欠如・多動症)

会話中の集中維持や抑制にエネルギーを要しやすく、雑談のような曖昧なやりとりに疲れを感じやすい傾向があります。

▶ADHDに関する記事の説明はこちらから

④ 完璧主義・自己評価が低い人

「嫌われたくない」「ミスできない」と自分を強く律して対人関係に臨むため、関係性そのものがストレスの源になることもあります。

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社会的疲労が蓄積すると起こりうる変化

「人と関わると疲れる」状態を放置すると、次のような心身の問題へとつながるリスクがあります。

  • 慢性的な倦怠感(いくら寝ても回復しない)
  • 人との接触を避けるようになる(回避行動)
  • 自己否定感や孤独感の増大
  • うつ状態(気力の低下、趣味を楽しめない)
  • 対人恐怖・社交不安の悪化
  • パニック発作などの身体症状の出現

疲労の蓄積は、社会生活そのものを縮小させる連鎖を引き起こすことがあります。

「人間関係を避けること」が根本的な解決にならない理由

社会的疲労を感じると「もう誰にも会いたくない」「一人でいたい」と感じる人は少なくありません。もちろん、短期的に人との接触を減らすことは重要な対処法の一つですが、それだけでは根本解決にはなりません。

なぜなら、人との関係そのものが完全に不要な人はほとんどいないからです。関係をゼロにすることを目指しすぎるのではなく、「自分にとって負担の少ない関わり方を再構築する」ことが大切になります。

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社会的疲労と付き合うための対応策とは

1. 自分の疲労のパターンを知る

誰と、どんなシチュエーションで疲れるのか、日記やメモに残して把握することが第一歩です。「形式的な会話が続くと疲れる」「複数人の場面が苦手」など、自分の傾向を視覚化することは対策の出発点となります。

2. “意図的な一人時間”を生活に組み込む

休憩は「疲れてからとる」のではなく、疲れる前に取る設計が理想です。一人で過ごす時間を予定に組み込んでおくことで、対人場面にも余裕を持って臨みやすくなります。

3. コミュニケーションの“濃度”を見直す

毎回全力で応じようとせず、「挨拶だけ」「同席するだけ」など、関わり方の強弱を意識的に設計することも有効です。

4. 医療機関での評価や支援を活用する

社会的疲労が強い方には、ADHDやASDなどの発達特性が背景にあることもあります。心療内科の診療を通して、心理検査を併用したりなどを通じて“なぜ疲れるのか”を言語化し、対処可能にする支援やサポートも可能になります。

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「疲れる自分」を責めすぎないことも大切

人との関わりに疲れるのは、あなたの性格が悪いからでも、コミュニケーションが下手だからでもありません。社会的な場面で、脳や神経に大きな負荷がかかっている場合もあるのです。時にそれは、「正しく理解され、適切なケアを受けることで、軽減・改善が可能な状態」でもあります。

もしあなたが、日常の中で「人といるだけで消耗してしまう」と感じているなら、それは我慢するべき個性ではなく、「社会的疲労」として見直すべき“サイン”かもしれません。

名古屋ひだまりこころクリニック名駅エスカ院は名古屋駅から徒歩1分の心療内科,精神科,メンタルクリニックです。お気軽にご相談くださいませ。

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など

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