ついYouTubeを見続けてしまう…“脳の癒し”としてのエンタメ依存と心療内科の視点について名古屋ひだまりこころクリニック名駅エスカ院が解説

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ついYouTubeを見続けてしまう…“脳の癒し”としてのエンタメ依存と心療内科の視点

2025.04.252025.05.01

エンタメとメンタルヘルス、うつ病、大人の発達障害・ADHD

ついYouTubeを見続けてしまう…“脳の癒し”としてのエンタメ依存とは

  • 「気づいたら2時間も見てた」
  • 「やめようと思っても、もう1本だけ…」
  • 「観てる間はラクなんだけど、あとで虚しくなる」

YouTubeをはじめとする動画コンテンツは、今や現代人の生活に欠かせない存在になっています。ただ、そんな“日常の楽しみ”が、気づかないうちに「やめたいのにやめられない」ものになっていることはありませんか?

心療内科の視点から見ると、こうした“動画依存”の背景には、脳や心の疲労、ストレス対処行動が隠れていることがあります。
この記事では、「なぜYouTubeを見続けてしまうのか」「それは悪いことなのか」「どう向き合えばいいのか」を、メンタルヘルスの観点からわかりやすく解説します。

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なぜYouTubeは“やめられない”のか?

YouTubeをはじめとする動画視聴は、脳にとって即時報酬型の刺激です。つまり、「見たらすぐ快感が得られる」仕組みになっている。

視聴中は、脳内でドーパミン(快楽や意欲を司る神経伝達物質)が分泌され、ちょっとしたワクワク感や気晴らしが得られます。特に、短く編集されたテンポの良い動画や、興味関心を狙い撃ちしたおすすめ動画は、“ご褒美感覚”で次々と脳を刺激してくるのです。

これは言い換えれば、脳にとってエンタメは“お手軽な癒し”。ストレスを感じたり、気分が落ち込んだときに、「とりあえず何も考えずに楽しめる」手段として機能しているのです。

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依存とは言いきれないが、境目はあいまい

まず大前提として、動画を観ること自体は「悪いこと」ではありません。ただし、「自分の意思でやめられない」「現実から逃げる手段になっている」となると、注意が必要です。

たとえば、以下のような状態が続くと「エンタメ依存」に近づいている可能性があります

  • 気づいたら夜更かししている(生活リズムの乱れ)
  • 現実の不安や孤独感を“動画で埋めている”感覚がある
  • やるべきことを後回しにしてしまう
  • 見終わったあとに罪悪感や無力感を感じる
  • 「観ていないと落ち着かない」感覚がある

こうした行動パターンは、心がストレスにうまく対処できなくなっているサインかもしれません。

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心療内科ではどう考える?

心療内科の視点では、YouTubeなどにのめりこむ背景には以下のような可能性が考えられます。

▼ 1. 脳疲労の蓄積

仕事や人間関係で神経をすり減らし、“考える力が残っていない”状態。こうなると、本や勉強、運動といった活動よりも、「見るだけで楽しめる動画」に頼りやすくなります。

▼ 2. 報酬系の異常(ドーパミンの過剰な追求)

うつ病ADHDなどでは、脳内の報酬系がうまく働かず、「強い刺激」を求めやすくなります。その結果、手っ取り早くドーパミンが出る動画を繰り返し観るようになるケースもあります。

▼ 3. ストレスや不安の“回避行動”

「現実の問題に直面したくない」「感情を鈍らせたい」などの心理的背景があると、動画視聴が気持ちの回避や麻痺として機能します。

このように、動画依存のように見える行動の奥には、その人なりの“心の調整”が隠れているのです。

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対処法:やめるより、“距離感”を変える

いきなり「もうYouTubeを観ない!」と決めても、まずうまくいきません。心療内科では、以下のような「やめるより、調整する」アプローチをおすすめします

✔ タイマーやアプリで視聴時間を区切る

観る時間に“終わり”を決めるだけで、主導権を取り戻せます。

✔ “ながら見”を減らす

ダラダラ見るより、「観る」と決めて観たほうが満足度が上がります。

✔ 刺激の強いコンテンツから、穏やかなものへ移行

怖い話・煽り系から、風景・手芸・自然音などへ“脳をゆるめる方向”へ誘導するのも◎

✔ 視聴の代わりに別の癒しを見つける

軽い運動、散歩、ぬるめの入浴、音楽なども、脳にとっては立派な癒しです。

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まとめ:「観てしまう」背景を、自分責めにしないで

YouTubeを見すぎてしまうのは、意思が弱いからではなく、脳や心が疲れているサインかもしれません。現代社会では、ストレスが多く、手軽な“癒し”に頼るのはごく自然なことです。

大切なのは、「やめなきゃ」と自分を責めることではなく、「今の自分は何に疲れているんだろう?」と立ち止まること。

もし、動画視聴以外にも睡眠の乱れや気分の落ち込み、人との関わりが億劫になるなどの変化が出てきたら、それは“エンタメ依存”ではなく、心の不調の一症状かもしれません。

そんな心の不調が継続しているときには、一人で抱え込まずに、心療内科に相談することもひとつの方法です。“観ること”そのものを否定せず、心とエンタメのちょうどいいバランスを見つけていくことも大切です。

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野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など

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